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かつや客離れは本当か?2026年10月の客数93.7%と値上げの影響を徹底検証

仁科 琥珀 仁科 琥珀 • 更新: • 公開: • 読了約 23 分
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「かつやは客離れが進んでいる」「以前より高くなって気軽に利用できなくなった」――。とんかつ・カツ丼チェーンのかつやをめぐり、こうした声が取り上げられる機会が増えている。実際、運営会社のアークランズが2026年11月4日に公表した最新の月次資料を見ると、2026年10月の既存店客数は前年同月比93.7%、既存店売上高は94.0%だった。客数が前年より6.3%減少しており、集客面で厳しい状況が続いている。

背景として注目されるのが、2025年10月10日に実施された価格改定だ。看板商品の「カツ丼(梅)」は税込649円から682円に値上がりし、かつてのワンコインに近い価格帯から離れた。一方、競合の松のややかつ庵には、価格面で比較できる商品が存在する。客数の推移、値上げの経緯、競合との価格差、消費者の評価を照らし合わせると、かつやの苦戦は単なる一時的な不人気ではなく、低価格チェーンとしてのブランド価値が問われている問題だと見えてくる。

【最新データ】かつや客離れは本当?2026年10月の客数・売上高を検証

かつや客離れ

まず確認したいのは、かつやの客離れがインターネット上の印象だけではなく、企業が公表した実績にも表れているという点だ。

アークランズの2026年11月4日付「売上高前年同月比推移に関するお知らせ」には、連結子会社アークランドサービスホールディングスが展開する外食事業の月次実績が掲載されている。

2026年10月のかつや既存店は、次の結果だった。

  • 既存店売上高:94.0%
  • 既存店客数:93.7%
  • 既存店客単価:100.4%

いずれも前年同月を100%とした比較である。つまり、既存店の売上高は6.0%減、来店客数は6.3%減となった。一方、客単価は0.4%上昇している。

売上高が減っている最大の要因は客数

この3つの数字を並べると、かつやの現状が分かりやすい。

客単価は前年をわずかに上回っている。それでも売上高が94.0%にとどまっているのは、来店する人数の減少を客単価の上昇だけでは補えていないためだ。

飲食店の売上高は、基本的に「客数×客単価」で構成される。今回の数値を単純に掛け合わせると、93.7%×100.4%=約94.1%となる。公表された売上高94.0%との差は、各数値の丸めによるものと考えられる。

重要なのは、値上げによって客単価を維持しても、来店頻度や利用人数が減れば売上高は伸びないという構造だ。

ただし、客単価100.4%はメニュー価格そのものが0.4%しか上がっていないという意味ではない。注文する商品の組み合わせや追加注文、割引利用なども反映される平均値である。

2025年から続く客数減少の流れ

かつやの客数減少は、2026年10月に突然始まったものではない。

ITmediaビジネスオンラインが2026年7月27日に掲載した分析記事によると、既存店客数は2024年9月以降、前年同月比で減少する月が目立つようになった。2025年度の年間客数は前年比98.8%で、2026年1~6月の上期も93.9%にとどまっていた。

一方、アークランズの2025年12月期の公式月次資料では、2025年の年間既存店売上高は102.9%、客数は98.8%、客単価は104.1%だった。売上高が前年を上回っていたのは、客数の減少を客単価の上昇が補っていたためだ。

2026年に入ると、この構図はさらに厳しくなった。客数の前年割れが続き、客単価の上昇幅も縮小している。

【月次推移】かつやの客数・既存店売上高は2026年にどう変化した?

2026年1月から10月までの月次データを整理すると、客数減少が継続していることが分かる。特に注目したいのは、10カ月すべてで既存店客数が前年同月を下回っている点だ。

以下は、アークランズが公表した2026年12月期の月次資料を基にした一覧である。店舗数は各月末時点のかつやの国内店舗数で、FC店舗も含む。

2026年 既存店売上高 既存店客数 客単価 店舗数
1月97.6%95.0%102.7%506店
2月95.9%92.1%104.1%506店
3月98.4%95.8%102.7%507店
4月96.2%94.4%101.9%507店
5月95.2%91.4%104.2%507店
6月95.6%94.6%101.1%509店
7月92.4%91.3%101.2%513店
8月94.6%93.9%100.8%512店
9月93.7%92.6%101.2%512店
10月94.0%93.7%100.4%513店

出典:アークランズ「2026年11月4日付 売上高前年同月比推移に関するお知らせ」。既存店は開店から14カ月以上経過した直営店が対象。店舗数にはFC店を含む。

2026年7月には客数が91.3%まで落ち込んだ

月別で特に厳しかったのは7月だ。客数は前年同月比91.3%で、約8.7%の減少となった。既存店売上高も92.4%にとどまっている。

5月も客数91.4%と低く、夏場にかけて集客が弱い状態が続いた。8月以降は多少持ち直しているものの、前年水準に戻るまでには至っていない。

10月の客数93.7%は7月の91.3%から改善している。しかし、前年と比較すると依然として6.3%低い。短期的な回復の兆しと、長期的な客数減少は分けて考える必要がある。

店舗数は増加しているのに既存店の客数は減少

もう一つ見逃せないのが、店舗数の推移だ。

2026年1月末のかつや国内店舗数は506店だったが、10月末には513店となった。2025年12月末の506店から見ても増加している。

つまり、かつやは全国的に店舗網を縮小しているわけではない。新規出店やFC展開を進める一方、既存店では客数が減っているという状況だ。

ただし、ここで注意したいのは、店舗数と既存店客数では集計対象が異なること。店舗数にはFC店を含む一方、既存店の売上高・客数は14カ月以上営業している直営店が対象となる。店舗数の増加だけで既存店の集客が回復したとは判断できない。

【値上げの真相】かつやのカツ丼(梅)はなぜ682円になった?

かつやの客離れを語るうえで外せないのが、2025年10月10日に実施された価格改定だ。

かつやは2025年10月6日付で価格改定を発表し、10月10日から一部商品の価格を変更した。最も注目を集めたのが、看板商品であるカツ丼(梅)の値上げだった。

カツ丼(梅)は649円から682円に

カツ丼(梅)の価格は、改定前の税込649円から税込682円へ変更された。値上げ幅は33円、率にすると約5.1%だ。

同時に、カツ丼(竹)は836円から869円、ロースカツ定食は869円から913円へと改定されている。

会社側が価格改定の理由として挙げたのは、米をはじめとする原材料価格の高騰、エネルギーコスト、物流費、人件費などの上昇だ。また、かつやはチルドの豚肉を使用し、店舗で一枚ずつ手仕込みする調理体制を維持している。

企業経営の視点から見れば、こうしたコスト増を価格に反映することには合理性がある。問題は、値上げ後の価格を消費者がどう受け止めるかだ。

ワンコインに近かった価格帯から600円台へ

カツ丼(梅)の価格は、2022年7月には税込572円、2023年6月には594円、2024年3月には616円、2024年10月には649円となり、2025年10月に682円へ上昇した。

2022年7月の572円と比較すると、約3年3カ月で110円、約19.2%の値上がりとなる。さらに2022年7月以前の税込539円と比較すれば、143円、約26.5%の上昇だ。

この変化は、単純な33円の値上げ以上に消費者心理へ影響する可能性がある。

以前のかつやには、「安くてボリュームがあるカツ丼を手軽に食べられる」という明確なイメージがあった。価格が500円台だったころは、昼食や夕食を節約したい人にとって選びやすい存在だった。

しかし、税込682円になると、牛丼チェーンやほかのとんかつ専門店との比較が始まる。消費者は単に33円高くなったと感じるのではなく、「この価格なら別の店でもいいのではないか」と考えるようになる。

値上げだけが客数減少の原因なのか

ここは慎重に見る必要がある。

2025年10月の価格改定は、客離れを考えるうえで重要な要素だ。しかし、2026年10月の客数減少を値上げだけで説明することはできない。

実際、客数は価格改定以前の2024年9月から前年割れが目立つようになっていた。2025年の年間客数も98.8%であり、値上げ前から集客面の課題が存在していたことが分かる。

さらに2026年10月は、値上げ後の価格水準が定着した時期でもある。値上げ直後の一時的な反動というより、価格に対する消費者の評価や競合環境など、複数の要因が重なっている可能性が高い。

【競合比較】かつや・松のや・かつ庵はどこが安い?

かつやの価格が高くなったと感じる理由を理解するには、競合チェーンとの比較が欠かせない。特に比較対象となるのが、松屋フーズが展開する松のやと、ゼンショーグループのかつ庵だ。

カツ丼の税込価格を比較

各社の公式メニューに掲載されている価格を比較すると、次のようになる。

  • かつや:カツ丼(梅)682円。80gロース。
  • 松のや:ロースかつ丼(並)690円。
  • かつ庵:熟成ロースかつ丼(並)650円。80gロース。

この比較から分かるのは、かつやが必ずしも最安値ではなくなっているということだ。

特にかつ庵の熟成ロースかつ丼は、80gのロースカツと並盛ごはんの組み合わせで650円。かつやのカツ丼(梅)と肉の重量が同じで、価格は32円安い。価格を最優先する人にとっては、無視できない差になる。

松のやは8円高いだけで別の魅力がある

松のやのロースかつ丼は並盛690円で、かつやの682円との差はわずか8円だ。

松のやは、店内飲食の場合にみそ汁が無料で付くサービスも提供している。価格だけを見ると松のやの方が高いものの、みそ汁を含めた食事全体の満足度で比較する消費者もいるだろう。

ただし、両社の商品は肉の重量や調理方法などの詳細条件が完全に同じではない。松のやの公式商品ページには、今回比較したロースかつ丼の肉量が掲載されていないため、価格だけで優劣を決めることはできない。

価格比較だけでは見えない競争の変化

かつやの競争相手は、とんかつ専門店だけではない。

昼食を安く済ませたい消費者にとっては、牛丼チェーンや弁当店、コンビニの弁当も選択肢となる。カツ丼を食べたいという目的が明確でなければ、682円という価格はほかの食事と比較される。

かつやの強みは、専門店としての揚げたてのカツやボリューム感にある。しかし、消費者が求めているのが単に安い昼食であれば、その強みが価格差を正当化するとは限らない。

つまり、かつやが直面しているのは、競合より少し安いか高いかという問題だけではなく、682円を支払う理由を消費者に感じてもらえるかという問題だ。

【客離れの理由】かつやのコスパが悪くなったと感じる4つの背景

ここまでの統計と価格比較を踏まえると、かつやの客数が減少している背景には、主に4つの要因が考えられる。

理由1:ワンコイン感覚で利用できなくなった

最も分かりやすいのが、価格に対する心理的な変化だ。

かつやの魅力は、単に安いカツ丼を販売していることではなかった。専門店品質のカツ丼を、比較的少ない出費で食べられるという価格と満足度のバランスにあった。

税込682円という価格は、一般的な外食として極端に高いわけではない。しかし、かつやを500円台の店として認識していた人にとっては、以前と同じ感覚では利用しにくい。

東洋経済オンラインが2026年5月18日に掲載した現地取材記事でも、600円台への価格上昇によって「気軽に行ける店」というイメージが変化した可能性が取り上げられている。

理由2:100円割引券の魅力が以前ほど強くない

かつやのリピーター獲得を支えてきた施策の一つが、100円割引券だ。

ITmediaビジネスオンラインの2026年7月の記事によると、かつやでは500円以上の会計で100円割引券を受け取れる仕組みがあり、同社の説明として割引券の利用率は約65%と紹介されている。

以前はこの割引券を利用することで、カツ丼(梅)を500円未満で食べられる時期もあった。

しかし、現在の682円では100円割引を適用しても582円となる。割引そのものは魅力的でも、かつてのワンコインという心理的な基準には届かない。

ここに、割引施策の効果が以前ほど強く感じられなくなる理由がある。クーポンによってリピーターを維持できても、初めて利用する人や価格を重視する人の来店動機まで十分に補えるとは限らない。

理由3:松のややかつ庵との競争が激しくなった

競合店の存在感も無視できない。

かつ庵の熟成ロースかつ丼は、80gのロースカツを使用した並盛が650円。かつやのカツ丼(梅)より32円安い。

松のやも690円でロースかつ丼を提供しており、価格差は8円しかない。加えて、店内飲食ではみそ汁が無料で付く。

このような状況では、消費者は以前よりも複数のチェーンを比較してから店を選ぶようになる。自宅や職場の近くに競合店があれば、かつやを選ぶ必然性は弱くなる。

理由4:価格上昇に対して満足度の実感が追いつかない

値上げを受け入れてもらうには、価格に見合った満足感が必要だ。

かつやは店内で豚肉を手仕込みし、揚げたての商品を提供することを強みとしている。この価値は、安さだけを追求する飲食店との差別化につながる。

一方、消費者が以前と同じ商品を注文して価格だけが上がったと感じれば、満足度の評価は厳しくなる。

特に、日常的に外食を利用する人にとって、数十円の値上げが何度も積み重なることは無視できない。1回の支払いでは小さな差でも、月に数回利用する人にとっては年間の負担が変わってくる。

この点について、ITmediaは低価格メニューを求める男性客の減少を客数低迷の要因として分析している。ただし、これは記事執筆者による仮説であり、会社が公表した性別・年齢別の来店客数統計ではない。客数減少という事実と、特定の客層が離れているという推測は区別する必要がある。

【評判・口コミの現在】かつやは本当に高くなった?客離れの真相

かつやに対する評価を考える際、価格への不満と商品の品質に対する評価を混同しないことが大切だ。

2026年の報道で目立つのは、「以前より高くなった」「気軽に利用しにくい」という価格面の問題である。特に、かつての低価格イメージを基準にしていた消費者ほど、現在の682円を割高に感じやすい。

一方、価格が上がったからといって、商品の品質そのものが一律に低下したと判断できるわけではない。

口コミで注目したいのは味よりも価格と満足度

かつやに関する評価を整理すると、利用者が比較する要点は主に次の3つだ。

  • 価格:以前の価格と比べて、現在の682円に納得できるか。
  • ボリューム:カツの大きさやご飯の量が、支払った金額に見合っているか。
  • 利便性:店舗へのアクセス、提供時間、テイクアウトの使いやすさなどが満足できるか。

特に価格面は、利用者が他店と比較しやすい要素だ。味が気に入っていても、同じような予算で別の選択肢があれば、利用頻度を下げる可能性がある。

ただし、個々の口コミやSNS投稿だけで全国の利用者の評価を代表させることはできない。現在のかつやについて、全利用者を対象とした満足度調査の結果が公表されているわけでもない。

店舗が減っているという噂は本当か

客離れという言葉から、閉店が相次いでいるのではないかと心配する人もいるだろう。

しかし、2026年10月末のかつや国内店舗数は513店で、同年1月末の506店から7店増えている。2025年1月末の491店と比較しても、店舗網は拡大している。

したがって、少なくとも今回確認できる店舗数の推移から、かつや全体が急速な店舗縮小に追い込まれているとは判断できない。客数減少と店舗数減少は別の問題だ。

客離れはブランド崩壊ではなく、価格競争力の変化

今回のデータから見える本質は、かつやというブランドが支持を失って消滅に向かっているということではない。

問題になっているのは、以前のように「安いから迷わず選ぶ」という来店動機が弱くなっている可能性だ。

2026年10月時点で客単価は100.4%と前年を上回っているものの、客数は93.7%。客数の減少を単価の上昇で補う経営構造が続いている。

今後、客数が回復するかどうかは、単に値下げをするかではなく、商品内容、価格、クーポン、店舗の使いやすさを含めた総合的な満足度を高められるかにかかっている。

【プロの結論】かつやを利用する価値はある?おすすめできる人・できない人

かつやの客離れを検証した結果、客数が実際に減少していることは確認できた。しかし、価格だけでかつやの価値を判断するのも適切ではない。

現在の価格と競合状況を踏まえると、かつやが向いている人と、別の店を比較した方がよい人には違いがある。

現在もかつやがおすすめできる人
  • 揚げたてのロースカツを使ったカツ丼が好きな人。
  • 専門店のカツ丼を700円前後で食べたい人。
  • 期間限定メニューやボリュームのある商品を楽しみたい人。
  • 100円割引券などを活用しながら定期的に利用したい人。
  • 近隣の松のややかつ庵より、かつやの味付けや商品構成を好む人。
別のチェーンも比較した方がよい人
  • 食事代を650円以下に抑えたい人。
  • 同じ重量のカツ丼をできるだけ安く食べたい人。
  • みそ汁などを含めた食事全体の価格を重視する人。
  • 日常的な外食費を少しでも節約したい人。

例えば、80gのロースカツを使用したカツ丼を価格重視で選ぶなら、かつ庵の650円という価格は比較する価値がある。店内飲食でみそ汁も欲しいなら、松のやの690円という選択肢もある。

一方、かつやの商品や味付けが好きであれば、682円という価格だけを理由に利用をやめる必要はない。最終的には、価格と商品の満足度のバランスで判断したい。

企業分析の視点では、今後の注目点は3つある。既存店客数が前年水準へ戻るか、客単価の上昇に頼らず売上高を回復できるか、そして値上げ後もリピーターを維持できるかだ。

この3つが改善しなければ、店舗数が増えていても既存店の収益力には課題が残る。逆に客数が回復すれば、かつやの低価格と専門店品質を両立するビジネスモデルが再評価される可能性がある。

【かつやの客離れ】に関するよくある質問(FAQ)

Q1:かつやは本当に客離れしているのですか?

A1:はい。アークランズの公式月次資料によると、2026年10月の既存店客数は前年同月比93.7%でした。約6.3%の減少です。ただし、これは14カ月以上営業している直営既存店の数値であり、かつやの全店舗の利用者が一律に6.3%減ったという意味ではありません。

Q2:かつやのカツ丼(梅)はいつから682円になったのですか?

A2:2025年10月10日からです。それ以前は税込649円で、33円値上がりしました。運営会社は、米などの原材料費、エネルギーコスト、物流費、人件費の上昇を価格改定の理由として発表しています。

Q3:かつやより松のややかつ庵の方が安いですか?

A3:公式メニューの掲載価格では、かつ庵の熟成ロースかつ丼(並)は650円、かつやのカツ丼(梅)は682円、松のやのロースかつ丼(並)は690円です。価格だけならかつ庵が最安ですが、肉の量や付帯サービスなども含めて比較することをおすすめします。

2026年10月の最新データから、かつやの既存店客数が前年同月比93.7%に減少していることが確認できた。既存店売上高も94.0%で、客単価100.4%の上昇だけでは客数減少を補えていない。

客離れの背景には、2025年10月のカツ丼(梅)の682円への値上げ、ワンコインに近い価格イメージの変化、100円割引券の実質的な値引き効果の低下、松のややかつ庵など競合チェーンとの比較がある。

ただし、店舗数は2026年10月末に513店まで増えており、ブランド全体が縮小しているわけではない。正確には、店舗網を拡大しながら既存店の集客力に課題を抱えている状態だ。

かつやが今後、客数を回復させるためには、値上げ後の価格に見合う満足感を提供し、かつて支持されていた「安くておいしいカツ丼」という価値を再び強化することが欠かせない。

消費者にとっても、682円という価格だけで判断するのではなく、肉の量、味付け、クーポン、付帯サービスを含めて選ぶことが、外食のコストパフォーマンスを見極めるポイントになる。

かつやの客離れは数字に表れている。しかし、それはブランドの終焉ではなく、低価格を強みにしてきたチェーンが、値上げ後の新しい価格競争に直面していることを示している。

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コンテンツディレクター 仁科 琥珀
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