関東とは、日本の東部に位置する地域で、一般的には東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県・茨城県・栃木県・群馬県の1都6県を指します。東京を中心に政治・経済・交通・文化が発展してきた地域ですが、北部には山地や農業地域、東部には太平洋沿岸、南部には房総半島や三浦半島が広がっており、地域によって地形や暮らしの特徴は大きく異なります。
一方、関東と首都圏は必ずしも同じ範囲ではありません。法律上の首都圏には山梨県も含まれるため、関東地方の範囲を正しく理解するには、1都6県という一般的な地理区分と、首都圏整備法に基づく行政上の区分を分けて考える必要があります。2026年11月時点の最新の国勢調査確報値、地理的な位置関係、名称の由来、歴史的な変遷を交えながら整理します。
【関東とは?】1都6県の範囲を地図の位置関係で確認

関東地方とは、本州の東部に位置する地域区分です。一般的な地理教育や日常会話では、東京都と6県を合わせた1都6県を関東と呼びます。
対象となる都県は次の7つです。
- 東京都
- 神奈川県
- 埼玉県
- 千葉県
- 茨城県
- 栃木県
- 群馬県
この7都県を地図上で確認すると、東京都が南部の中心にあり、その周囲を神奈川県・埼玉県・千葉県が取り囲み、さらに北側に茨城県・栃木県・群馬県が広がっています。
地図で見る関東地方の位置関係関東地方の位置関係を北側から整理すると、次のようになります。
- 北西部:群馬県。山地が広がり、温泉地や高原地域も多い。
- 北部:栃木県。宇都宮市を中心に、日光や那須などの観光地域がある。
- 北東部:茨城県。太平洋に面し、水戸市やつくば市などが位置する。
- 中央部:埼玉県。東京都に隣接し、内陸の交通・住宅・産業の拠点となっている。
- 中央南部:東京都。23区、多摩地域、伊豆諸島、小笠原諸島などから構成される。
- 東部:千葉県。房総半島が太平洋に突き出し、東京湾にも面する。
- 南西部:神奈川県。横浜市や川崎市、湘南、三浦半島などがある。
関東の地図を読むときは、東京都を中心とする南部の都市圏と、北部・東部に広がる自然豊かな地域を分けて見ると理解しやすくなります。
なお、東京都は本州の都心部だけではありません。伊豆諸島や小笠原諸島も東京都に属しています。そのため、関東地方の地図を本州部分だけで見た場合、東京都の行政区域全体を表しているわけではない点にも注意が必要です。
関東地方は独立した行政組織ではない関東地方という名称は、地理的・文化的な地域区分です。関東地方という名称の自治体や、1都6県を一括して統治する地方政府が存在するわけではありません。
東京都と6県は、それぞれ独立した地方公共団体です。行政サービスや条例、地域政策なども各都県が担っています。
つまり、関東地方という言葉は、複数の都県に共通する地理的なまとまりや、経済・交通・文化のつながりを表すために使われています。
【関東地方の1都6県】県庁所在地・人口・地域の特徴を比較
関東地方の都県一覧と県庁所在地関東地方の7都県は、それぞれ異なる産業構造や自然環境を持っています。県庁所在地と人口を合わせて確認すると、地域ごとの規模や役割が見えてきます。
以下の人口は、2025年10月1日現在の令和7年国勢調査の人口等基本集計結果(確報値)を基準としています。総務省統計局が2026年9月29日に公表したデータです。
| 都県 | 県庁所在地・都庁所在地 | 人口 | 主な特徴 |
|---|---|---|---|
| 東京都 | 新宿区 | 14,236,627人 | 政治・経済・文化・情報の中心 |
| 神奈川県 | 横浜市 | 9,193,922人 | 港湾、工業、観光、住宅都市 |
| 埼玉県 | さいたま市 | 7,287,325人 | 住宅、商業、物流、交通の拠点 |
| 千葉県 | 千葉市 | 6,257,225人 | 農業、港湾、空港、臨海工業 |
| 茨城県 | 水戸市 | 2,789,856人 | 農業、研究開発、製造業 |
| 栃木県 | 宇都宮市 | 1,863,329人 | 製造業、農業、観光 |
| 群馬県 | 前橋市 | 1,865,934人 | 製造業、温泉、山岳観光 |
関東地方の人口合計は43,494,218人、約4,349万人です。2025年国勢調査の全国人口122,972,528人に対して、約35.4%に相当します。
東京都だけで約1,424万人を抱え、神奈川県、埼玉県、千葉県が続きます。関東地方の人口は南部の都市圏に集中している一方、北部の3県には山地や農業地域が広がっています。
東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県の特徴東京都は、日本の政治・行政・経済・文化の中心です。国会や中央省庁、大企業の本社、大学、報道機関などが集まり、国内外の人や情報が行き交います。23区だけでなく、多摩地域や島しょ地域も東京都を構成しています。
神奈川県は、横浜市や川崎市を中心とする都市・工業地域と、湘南、鎌倉、箱根などの観光地域を併せ持ちます。東京湾沿岸には大規模な工業地帯や港湾が発達し、南西部には自然や歴史を生かした観光地が広がります。
埼玉県は東京都の北側に隣接し、首都圏の住宅・交通・物流を支える地域です。さいたま市や川口市などの都市部に加え、秩父地域には山地や渓谷などの自然環境があります。東京への通勤・通学圏としても重要な位置を占めています。
千葉県は、東京湾岸の工業・物流地域と、房総半島の農業・観光地域という二つの顔を持っています。成田国際空港を擁し、国際的な航空物流や人の移動を支える役割も担っています。
茨城県・栃木県・群馬県の特徴茨城県は関東地方の北東部にあり、太平洋に長い海岸線を持つ県です。農業や水産業に加え、つくば市の研究機関や製造業など、多様な産業が集まっています。県南地域は東京都市圏との結びつきも強い地域です。
栃木県は内陸県で、県庁所在地の宇都宮市を中心に商業・工業が発達しています。日光東照宮や中禅寺湖、那須高原など、歴史・自然・観光資源にも恵まれています。
群馬県も内陸県で、県北西部を中心に山岳地帯が広がっています。草津温泉、伊香保温泉、四万温泉などの温泉地が知られ、製造業や農業も地域経済を支えています。
このように、関東地方は東京のような大都市だけで構成されているわけではありません。都市型の経済活動、農業、工業、観光、自然環境が共存する広域地域です。
【関東と首都圏の違い】山梨県は含まれる?1都6県と1都7県を比較
関東地方と首都圏は同じ意味ではない関東と首都圏は、日常会話では似た意味で使われることがあります。しかし、地理的な地域区分と法律に基づく区域では、対象となる都県が異なります。
一般的な関東地方は1都6県ですが、首都圏整備法に基づく首都圏は、東京都に加えて7県を含む1都7県です。
首都圏整備法は1956年(昭和31年)に制定され、東京都とその周辺地域を一体的に整備するための法律です。首都圏整備法施行令第1条では、東京都の周辺地域として次の7県が指定されています。
- 埼玉県
- 千葉県
- 神奈川県
- 茨城県
- 栃木県
- 群馬県
- 山梨県
東京都を加えると、首都圏は1都7県になります。つまり、関東地方の1都6県に山梨県を加えた範囲が、法律上の首都圏です。
山梨県は関東地方なのか?山梨県は関東地方に含まれるのかという疑問は、地域区分によって答えが変わります。
一般的な学校地理や日常的な地域区分では、山梨県は中部地方、特に甲信地方に分類されることが多く、関東1都6県には含まれません。
一方、首都圏整備法に基づく首都圏には山梨県が含まれます。また、気象庁などが使う「関東甲信地方」という区分では、関東地方に山梨県や長野県を加えて扱います。
この違いは、地域区分が目的によって使い分けられているためです。地理教育、気象情報、行政計画、経済統計では、必ずしも同じ範囲が採用されるわけではありません。
関東・首都圏・東京圏の違い特に混同しやすいのが、関東地方、首都圏、東京圏という3つの名称です。
- 関東地方:一般的には東京都と6県の1都6県。
- 首都圏:首都圏整備法に基づく東京都と7県の1都7県。
- 東京圏:一般的な統計区分では東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県の1都3県。
東京圏は、東京都心との通勤・通学や経済活動の結びつきが強い地域を捉える際によく使われます。総務省統計局の2025年国勢調査でも、東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県を東京圏として集計しています。
同調査による東京圏の人口は約3,698万人で、全国人口の約30.1%です。関東1都6県の人口とは対象範囲が異なるため、統計を比較するときは、どの地域区分が使われているかを確認する必要があります。
【関東地方の名前の由来と歴史】三関から関八州、現在の1都6県へ
関東という名称は「関所の東」に由来する関東という名前は、文字どおり「関所の東側」という意味に由来します。
古代の日本では、都や重要地域を守るため、交通の要衝に関所が設けられていました。特に重要視されたのが、鈴鹿関・不破関・愛発関の三関です。
これらは現在の三重県、岐阜県、福井県に相当する地域に置かれ、古代には三関より東側の地域を関東と呼ぶ用例がありました。
国土交通省の道路史資料でも、三関は国を東西に分ける重要な交通・軍事上の施設として紹介されています。天皇の交代など、政治的な緊張が高まった際には、関所を閉じて交通を遮断する役割も担っていました。
江戸時代には箱根の関所と関八州が重要に関東の範囲は、歴史を通じて一定ではありませんでした。
奈良時代以降、三関を基準に使われていた関東という言葉は、時代が進むにつれて意味が変化します。平安時代には逢坂関が重要な境界となり、中世以降は東国を指す広い意味でも使用されました。
江戸時代になると、徳川幕府が江戸を政治の中心としたことで、箱根の関所などが重要な意味を持つようになります。江戸を守るため、主要街道には関所が置かれ、通行人や物資の移動が管理されました。
この時代に関東を表す言葉として広く使われたのが「関八州」です。
関八州とは、次の8つの旧国を指します。
- 相模国:現在の神奈川県の大部分
- 武蔵国:現在の東京都・埼玉県の大部分など
- 安房国:現在の千葉県南部
- 上総国:現在の千葉県中部
- 下総国:現在の千葉県北部や茨城県南西部など
- 常陸国:現在の茨城県の大部分
- 上野国:現在の群馬県
- 下野国:現在の栃木県
現在の1都6県と関八州は、地域的には重なる部分が多いものの、完全に同じ区分ではありません。旧国と現在の都県では境界や行政制度が異なるためです。
明治時代に現在の関東地方の区分が定着明治時代に入ると、廃藩置県をはじめとする行政制度の改革が進みました。旧国を基本とした区分から、現在につながる都道府県を中心とする行政区分へ移行していきます。
こうした近代の行政制度の整備を経て、現在一般的に使われている関東地方の1都6県という区分が定着しました。
歴史を振り返ると、関東という言葉は、古代の関所を基準とする広域的な呼称から、江戸を中心とした東国の地域名へと変化し、現在の地理区分につながっています。
【関東地方の特徴】関東平野・人口・地域区分と関西との違い
日本最大の平野・関東平野が広がる関東地方の地理的な特徴を語るうえで欠かせないのが、関東平野です。
関東平野は日本最大の平野で、関東地方の中央部に広がっています。北西側には山岳地帯があり、東部から南部にかけては太平洋に面しています。
東側には千葉県の房総半島、南側には神奈川県の三浦半島が突き出し、その間に東京湾や相模湾が形成されています。
広い平野は、住宅地や都市、交通網、農地、工業地帯などを整備しやすい地形です。東京を中心とする大都市圏が発展した背景にも、関東平野の地理的条件があります。
一方、北西部には山地が広がり、群馬県や栃木県の山間地域には、都市部とは異なる自然環境や観光資源があります。
関東地方の人口は約4,349万人関東地方は、日本国内でも人口が特に集中している地域です。
総務省統計局が2026年9月29日に公表した令和7年国勢調査の確報値によると、関東1都6県の人口は合計43,494,218人でした。全国人口の約35.4%が、この7都県に暮らしています。
人口の地域差も見逃せません。東京都は約1,424万人と全国で最も人口が多く、神奈川県、埼玉県、千葉県が続きます。
また、2020年の国勢調査と2025年の調査を比較すると、東京都は約18万9,000人増加した一方、残る6県では人口が減少しました。関東地方全体で人口が多いからといって、すべての地域で人口が増えているわけではありません。
都市部への人口集中と、地方部の人口減少が同時に進んでいる点は、2026年の関東地方を理解するうえで要点です。
北関東と南関東の地域区分関東地方は、さらに北関東と南関東に分けて扱われることがあります。
一般的には、次のような区分です。
- 北関東:茨城県・栃木県・群馬県
- 南関東:東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県
北関東は内陸の山地や農業地域、製造業の集積が特徴です。南関東は東京を中心とする大都市圏で、人口や企業、交通機関が集中しています。
ただし、行政機関や統計資料によって地域区分は異なります。内閣府の地域区分では、北関東に山梨県と長野県を加えて扱う分類もあります。
そのため、北関東・南関東という言葉を使う際も、対象となる資料の定義を確認することが大切です。
関東地方の気候は地域によって異なる関東地方は、太平洋側の気候の特徴を持つ地域が多く、平野部では冬に晴天の日が比較的多くなります。
一方、群馬県北部や栃木県北部などの山岳地域では、日本海側から流れ込む雪雲の影響を受け、冬に雪が降る地域もあります。
夏には太平洋高気圧の影響で気温が高くなり、埼玉県の熊谷などでは猛暑日が観測されることもあります。東京や周辺の都市部では、都市化による気温上昇も課題となっています。
気象庁の関東甲信地方に関する資料でも、平野部と山間部では降雪や気温の変化に違いがあることが示されています。関東地方を一つの気候として捉えるのではなく、地形や標高、海との距離による違いを見る必要があります。
関東と関西の違いは何か関東と関西は、日本を東西に分ける際によく使われる地域名です。関東が東京を中心とする東日本の地域であるのに対し、関西は大阪・京都・兵庫などを中心とする西日本の地域として認識されています。
ただし、関東と関西では、地域区分の歴史や行政上の扱いが異なります。関東地方は一般に1都6県と整理されますが、関西という言葉は近畿地方と重なる部分がある一方、使用する場面によって範囲が変わることがあります。
両地域の違いを整理すると、次のようになります。
- 中心都市:関東は東京都、関西は大阪市・京都市などが中心。
- 歴史的背景:関東は江戸を中心に発展し、関西は京都・大阪など古くからの政治・商業の中心地を持つ。
- 文化:言葉遣いや食文化、商習慣などに地域的な違いが見られる。
- 地域区分:関東の一般的な範囲は1都6県。関西は近畿地方と重なるものの、明確な統一範囲があるわけではない。
関東と関西を単純に東西の文化対立として捉えるのではなく、それぞれの歴史や都市構造、地域ごとの多様性を理解が必要です。
【関東とは】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:関東地方は何県ありますか?
A1:関東地方は一般的に1都6県です。東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県、茨城県、栃木県、群馬県の7都県で構成されています。
Q2:山梨県は関東地方に含まれますか?
A2:一般的な関東地方の1都6県には含まれません。ただし、首都圏整備法に基づく首都圏には含まれます。また、気象庁などが使用する関東甲信地方という区分では、山梨県も対象になります。
Q3:関東地方の人口は2026年現在どれくらいですか?
A3:2026年11月時点で比較の基準として使える最新の国勢調査確報値は、2025年10月1日現在の43,494,218人です。全国人口の約35.4%に当たります。これは関東1都6県の合計であり、首都圏1都7県とは異なる集計です。
Q4:関東地方の県庁所在地はどこですか?
A4:茨城県は水戸市、栃木県は宇都宮市、群馬県は前橋市、埼玉県はさいたま市、千葉県は千葉市、神奈川県は横浜市です。東京都庁は新宿区にあります。
Q5:関東地方と東京圏は何が違いますか?
A5:関東地方は一般的に1都6県ですが、東京圏は東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県の1都3県を指すことが一般的です。東京圏は首都東京と経済・交通面で結びつきの強い地域を表す際に使われます。
関東とは、一般的に東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県・茨城県・栃木県・群馬県からなる1都6県の地域です。東京を中心とする大都市圏だけでなく、関東平野、太平洋沿岸、北部の山岳地帯など、多様な地理的・経済的特徴を持っています。
関東地方について調べる際には、次の3点を押さえておくと、地域区分の混同を防げます。
- 地理的な範囲:一般的な関東地方は1都6県。
- 法律上の範囲:首都圏整備法に基づく首都圏は山梨県を含む1都7県。
- 統計上の範囲:東京圏など、調査目的によって対象地域が異なる。
特に2026年現在は、令和7年国勢調査の確報値が公表され、関東地方の人口や地域ごとの変化を把握するための新しい基礎データが整っています。関東1都6県の人口は約4,349万人に達する一方、東京都への人口集中と周辺県の人口減少という異なる動きも見られます。
関東地方を理解するうえで大切なのは、単に都県名を覚えることではありません。歴史的な名称の由来、地形、人口分布、行政上の区域を組み合わせて見ることです。関東と首都圏、東京圏を正しく使い分ければ、地理やニュース、統計、地域経済に関する情報も、より正確に読み解けるようになります。
主な根拠資料・統計
総務省統計局「令和7年国勢調査」、首都圏整備法・同施行令、国土交通省の道路史資料、気象庁の関東甲信地方の地勢・気象資料、内閣府の地域区分、各県の2025年国勢調査確報資料を参照しています。