2026年4月26日、香港のシャティン競馬場で開催された「香港チャンピオンズデー2026」。世界最高峰の競走馬が集結したこの日は、香港競馬を代表するスターたちが圧倒的な存在感を示す一日となった。カーインライジングが前人未到の20連勝を達成し、チャンピオンズマイルではマイウィッシュがG1初制覇。加えて、ロマンチックウォリアーがクイーンエリザベス2世カップで史上最多となる4勝目を挙げた。
一方、日本から遠征したサトノレーヴとマスカレードボールは、ともに2着と健闘。対照的に、ジャンタルマンタルは13着に敗れた。JRAの公式成績と香港ジョッキークラブのレース記録をもとに、3つのG1競走の結果、日本馬の全成績、勝者たちの記録、そして今回の海外遠征が示した意味を詳しく振り返る。
- 開催日: 2026年4月26日、香港・シャティン競馬場。
- 香港勢の快挙: カーインライジングが20連勝、マイウィッシュがG1初優勝、ロマンチックウォリアーがQE2世カップ4勝目。
- 日本馬の結果: サトノレーヴとマスカレードボールが2着。ジャンタルマンタルは13着。
- G1三競走の距離: 芝1200m、芝1600m、芝2000m。
- 大会の特徴: 香港の地元勢が3競走すべてを制する結果となった。
【香港チャンピオンズデー2026】日程・開催場所と3つのG1競走

香港チャンピオンズデーは、香港競馬を代表するトップホースと海外の有力馬が激突する国際的な競馬イベントだ。
2026年は4月26日の日曜日、香港のシャティン競馬場で開催された。
主催者の香港ジョッキークラブが実施する主要G1競走は3つ。スプリント、マイル、中距離という異なるカテゴリーの頂点を決める構成になっている。
2026年の開催日程と発走時刻JRAが4月13日に発表した馬券発売情報によると、3競走の発走予定時刻は以下のとおりだった。
| 競走 | 日本時間 | 香港現地時間 |
|---|---|---|
| チェアマンズスプリントプライズ | 15:35 | 14:35 |
| チャンピオンズマイル | 16:45 | 15:45 |
| クイーンエリザベス2世カップ | 17:55 | 16:55 |
※いずれも2026年4月26日の発走予定時刻。実際の発走時刻は変更される場合がある。
香港チャンピオンズデーの3競走と距離
チェアマンズスプリントプライズ(G1)
1,200m
短距離王者を決めるスプリント戦。2026年はカーインライジングと日本のサトノレーヴが注目を集めた。
チャンピオンズマイル(G1)
1,600m
マイル路線の頂点を争う競走。ジャンタルマンタル、シュトラウスらが日本から参戦した。
クイーンエリザベス2世カップ(G1)
2,000m
中距離の国際G1。ロマンチックウォリアーと日本のマスカレードボールが直接対決した。
いずれも芝の右回り競走で、3歳以上の馬が出走対象となる。異なる距離のG1が同じ日に組まれているため、世界各地の短距離・マイル・中距離の実力馬を一度に比較できる点が大きな魅力だ。
【チェアマンズスプリントプライズ2026結果】カーインライジングが驚異の20連勝
2026年の香港チャンピオンズデーで、最初に世界を驚かせたのがチェアマンズスプリントプライズだった。
主役は香港競馬が誇るスプリンター、カーインライジング(Ka Ying Rising)。
圧倒的な支持を受けて出走した同馬は、期待に応える走りで優勝。これにより、自身の連勝記録を20に伸ばした。
カーインライジングは1分7秒10のコースレコード
優勝馬
カーインライジング20連勝
騎手:ザック・パートン
勝ちタイム1:07.10
芝1200m・コースレコード
レースでは、ザック・パートン騎手がカーインライジングを先団の好位置につけ、直線で力強く抜け出した。
勝ちタイムは1分7秒10。前年に自身が記録した1分7秒88を更新するコースレコードだった。
2着には日本から参戦したサトノレーヴが入ったものの、勝ち馬との差は4馬身1/4。カーインライジングの能力の高さを改めて示す結果となった。香港ジョッキークラブの公式成績でも、同馬の20連勝と新記録が確認できる。
サトノレーヴは2年連続の2着日本のサトノレーヴは、J.モレイラ騎手とのコンビで出走した。
結果は2着。勝ち馬には及ばなかったものの、世界屈指のスプリンターを相手に上位争いを演じた。
特に注目したいのは、サトノレーヴがレースの大半で外側を走り、前に馬を置けない展開だったことだ。香港ジョッキークラブのレース報告にも、道中は外を回りながら走ったことが記録されている。
それでも最後まで脚を伸ばして2着を確保したことは評価できる。
サトノレーヴにとって、香港のトップスプリンターとの対決は厳しいものだったが、日本のスプリント路線の実力を示す走りでもあった。
【チャンピオンズマイル2026結果】マイウィッシュが鮮やかな差し切り勝ち
第7競走のチャンピオンズマイルでは、マイウィッシュ(My Wish)が優勝した。
騎乗したのはヒュー・ボウマン騎手。管理するのはマーク・ニューナム調教師だ。
この勝利は、マイウィッシュ自身にとって初めてのG1制覇であり、ニューナム調教師にとっても香港での初G1勝利となった。
マイウィッシュは後方から差し切り、初のG1タイトルチャンピオンズマイルは芝1600m、14頭立てで実施された。
マイウィッシュは道中、後方でじっくりと脚をためる競馬を選択。香港ジョッキークラブの通過順位記録は「12-12-9-1」だった。
直線で一気にポジションを上げ、残り約150mで先頭に立つと、そのまま押し切った。
チャンピオンズマイル2026・上位結果
1着 マイウィッシュ
ヒュー・ボウマン騎手/マーク・ニューナム調教師
2着 キャップフェラット
3着 ドックランズ
勝ちタイム
1:32.37
2着のキャップフェラットとはクビ差。接戦を制してのG1初勝利だった。
ニューナム調教師は香港での調教師生活3シーズン目にして、初めて香港のG1タイトルを獲得した。オーストラリア時代のG1実績に続き、香港でも大きな勲章を手にしたことになる。
ジャンタルマンタルは13着、シュトラウスは12着日本からはジャンタルマンタルとシュトラウスが出走した。
しかし、結果は厳しいものとなった。
- ジャンタルマンタル:13着
- シュトラウス:12着
特に注目されていたのがジャンタルマンタルだ。
2024年のNHKマイルカップ、2025年の安田記念、マイルチャンピオンシップなど国内G1で実績を積み重ねてきた同馬は、日本のマイル王候補として大きな期待を集めていた。
しかし、今回はスタート後の流れが思うようにいかなかった。
JRAの海外競馬関連報道によると、スタート直後に出脚がつかず、その後に位置を取り戻そうとしたことで序盤にエネルギーを消耗。直線では十分な余力を残せず、13着に終わった。
川田将雅騎手にとっても、期待を持って臨んだ2度目の香港遠征だっただけに悔しい結果となった。
また、シュトラウスも12着。直線では進路が狭くなる場面があり、本来の力を発揮しきれなかった。
【クイーンエリザベス2世カップ2026結果】ロマンチックウォリアーが史上初の4勝目
香港チャンピオンズデーのメインイベントとして大きな注目を集めたのが、芝2000mのクイーンエリザベス2世カップだ。
この競走では、香港競馬の歴史を代表する名馬ロマンチックウォリアーが、日本のマスカレードボールを退けて優勝した。
そして、この勝利によって同馬はクイーンエリザベス2世カップ通算4勝目という歴史的記録を達成した。
ロマンチックウォリアーが4度目のQE2世カップ制覇ロマンチックウォリアーは2022年、2023年、2024年と同競走を制していた。
2025年はタスティエーラが勝利したため、2026年は王座奪還を狙う一戦だった。
騎乗したジェームズ・マクドナルド騎手は、道中で好位を確保。直線に入ると早めに先頭へ立ち、後続を振り切った。
ロマンチックウォリアーのQE2世カップ優勝歴
2022年
2023年
2024年
2026年
通算4勝
同競走史上最多の優勝回数
勝ちタイムは2分00秒64。2着のマスカレードボールには1馬身差をつけた。
8歳になってもトップレベルの競走能力を維持し、香港競馬を代表する存在として再び歴史に名を刻んだ。管理するダニー・シャム調教師、騎乗したマクドナルド騎手にとっても大きな勝利となった。
マスカレードボールは惜しくも2着日本から参戦したマスカレードボールは、C.ルメール騎手とのコンビで挑戦した。
結果は2着。
スタート直後にやや出遅れ、道中は後方でレースを進める展開になった。直線では力強く追い込んだものの、先に抜け出していたロマンチックウォリアーとの差を完全には詰められなかった。
勝ちタイムは2分00秒64、マスカレードボールは2分00秒80。着差は1馬身だった。
この内容について、JRAの海外競馬関連報道では、同馬が直線で鋭く反応して最後まで追い上げたことが伝えられている。
さらに興味深いのは、勝ったマクドナルド騎手がマスカレードボールを高く評価していたことだ。ロマンチックウォリアーにとって、過去4度のQE2世カップ制覇の中でも特に手強い相手だったという趣旨のコメントを残している。
日本の4歳馬が香港の絶対王者を相手に1馬身差まで迫ったことは、今回の遠征で特筆すべき成果の一つだ。
【日本馬の成績一覧】香港遠征6頭の着順と3競走の結果を比較
ここで、2026年の香港チャンピオンズデーに参戦したJRA所属馬6頭の成績を整理しておこう。
今回の遠征では、短距離戦にサトノレーヴ、マイル戦にジャンタルマンタルとシュトラウス、中距離戦にマスカレードボール、ジョバンニ、ジューンテイクが出走した。
3つのG1競走・全日本馬の着順| G1競走・距離 | 優勝馬 | 日本馬の成績 |
|---|---|---|
| チェアマンズスプリントプライズ・1200m | カーインライジング | サトノレーヴ2着 |
| チャンピオンズマイル・1600m | マイウィッシュ | シュトラウス12着、ジャンタルマンタル13着 |
| QE2世カップ・2000m | ロマンチックウォリアー | マスカレードボール2着、ジョバンニ5着、ジューンテイク8着 |
| 馬名 | 競走 | 着順 | 騎手 |
|---|---|---|---|
| サトノレーヴ | スプリント | 2着 | J.モレイラ |
| シュトラウス | マイル | 12着 | J.モレイラ |
| ジャンタルマンタル | マイル | 13着 | 川田将雅 |
| マスカレードボール | QE2世カップ | 2着 | C.ルメール |
| ジョバンニ | QE2世カップ | 5着 | J.コレット |
| ジューンテイク | QE2世カップ | 8着 | J.モレイラ |
今回の日本馬の成績を整理すると、以下の3点が浮かび上がる。
- 6頭のうち2頭が2着に入り、G1で優勝争いに加わった。
- 1200mと2000mでは日本馬が2着を確保した。
- 1600mではジャンタルマンタルとシュトラウスが12着、13着と苦戦した。
日本馬は6頭とも優勝には届かなかったが、2頭が世界最高峰のG1で2着に入った。
この結果を単純に海外遠征の失敗と評価するのは適切ではない。相手関係やレース展開を含めて見ると、それぞれの馬が異なる課題に直面したことが分かる。
【プロの結論】香港勢が3競走を独占した理由と日本馬が得た収穫
今回の香港チャンピオンズデーで最も注目すべきなのは、香港勢が3つのG1すべてを制したことだ。
カーインライジング、マイウィッシュ、ロマンチックウォリアー。それぞれ異なる距離で勝利した3頭には、香港競馬の層の厚さを示す共通点がある。
1. 香港勢は距離ごとに異なるスターを擁しているカーインライジングは芝1200mのスペシャリストとして20連勝を達成した。
ロマンチックウォリアーは芝2000mで歴史的な4勝目を記録した。
そしてマイウィッシュは芝1600mで後方から差し切り、初のG1タイトルを獲得した。
つまり、香港の強さは一頭のスーパーホースだけに依存しているわけではない。
短距離・マイル・中距離という異なるカテゴリーに、世界レベルの競走馬が存在している点が重要だ。
2. 日本馬の2着は世界との距離を測る重要な結果今回の日本馬の成績を評価するうえで、サトノレーヴとマスカレードボールの2着は見逃せない。
サトノレーヴは、外を回る厳しい展開でも最後まで脚を伸ばした。
マスカレードボールも、後方からロマンチックウォリアーに迫り、1馬身差まで追い上げた。
両馬に共通しているのは、香港のトップホースを相手に能力の一端を示したことだ。
海外遠征では、単純な着順だけでなく、勝ち馬との着差、道中の位置取り、直線での反応などを総合的に評価する必要がある。
この2頭の2着は、日本競馬の国際競争力を考えるうえで前向きな材料となった。
3. ジャンタルマンタルの13着は距離適性だけでは説明できないジャンタルマンタルの13着は、今回の日本勢にとって最も厳しい結果だった。
ただし、この結果だけをもってマイル路線での実力が低下したと判断するのは早計だ。
今回のレースではスタート後の展開が大きく影響した。序盤に脚を使ったことで、直線で本来の末脚を発揮できなかったと報じられている。
海外競馬では、輸送、スタート、コースへの対応、レース中の位置取りなど、国内競走とは異なる要素が結果に影響する。
ジャンタルマンタルの今回の敗戦は、次の海外遠征に向けた課題を示すものとして捉えるべきだろう。
香港チャンピオンズデーの結果を判断するときの3つの基準競馬ファンが今回の結果を振り返る際には、次の視点を持つと理解が深まる。
| 判断基準 | 注目するポイント |
|---|---|
| 勝ち馬との着差 | 2着でも勝ち馬にどこまで迫ったか |
| レース展開 | 出遅れ、外を回る展開、進路などの影響 |
| 相手関係 | 対戦相手の実績と当日のパフォーマンス |
香港のトップホースに敗れたという事実だけでなく、どのような競馬をしてその着順になったのかを見ることが、海外G1の正しい評価につながる。
【香港チャンピオンズデー】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:香港チャンピオンズデー2026はいつ開催されましたか?
2026年4月26日の日曜日、香港のシャティン競馬場で開催されました。チェアマンズスプリントプライズ、チャンピオンズマイル、クイーンエリザベス2世カップの3つのG1競走が行われました。
Q2:香港チャンピオンズデー2026で20連勝を達成した馬は?
カーインライジングです。チェアマンズスプリントプライズを1分7秒10のコースレコードで制し、連勝記録を20に伸ばしました。
Q3:チャンピオンズマイル2026の優勝馬は?
マイウィッシュです。ヒュー・ボウマン騎手とのコンビで芝1600mを1分32秒37で走破し、G1初制覇を達成しました。
Q4:ロマンチックウォリアーはQE2世カップを何回勝ちましたか?
2026年の勝利で通算4回目です。2022年、2023年、2024年に続く優勝で、同競走の最多優勝記録を更新しました。
Q5:日本馬で最も好成績を残したのはどの馬ですか?
サトノレーヴとマスカレードボールです。両馬とも2着に入りました。サトノレーヴはチェアマンズスプリントプライズ、マスカレードボールはクイーンエリザベス2世カップで好走しました。
Q6:ジャンタルマンタルは何着でしたか?
チャンピオンズマイルで13着でした。同じレースに出走したシュトラウスも12着となり、日本のマイル勢にとって厳しい結果となりました。
Q7:香港チャンピオンズデーの3競走の距離は?
チェアマンズスプリントプライズが芝1200m、チャンピオンズマイルが芝1600m、クイーンエリザベス2世カップが芝2000mです。それぞれ短距離、マイル、中距離のG1競走です。
2026年4月26日の香港チャンピオンズデーは、香港競馬のスターたちが世界に実力を示した歴史的な開催となった。
今回の主要な結果を改めて整理すると、次のとおりだ。
- カーインライジング: チェアマンズスプリントプライズ優勝。驚異の20連勝とコースレコードを達成。
- マイウィッシュ: チャンピオンズマイル優勝。自身とニューナム調教師にとって香港で初のG1制覇。
- ロマンチックウォリアー: QE2世カップ優勝。史上最多となる通算4勝目。
- サトノレーヴ: チェアマンズスプリントプライズ2着。
- マスカレードボール: QE2世カップ2着。
- ジャンタルマンタル: チャンピオンズマイル13着。
今回の開催で特に印象的だったのは、香港勢が3つのG1をすべて制した一方、日本馬も2頭が2着に入ったことだ。
カーインライジングの20連勝やロマンチックウォリアーの4勝目は、単なる一日の勝利ではなく、香港競馬史に残る記録である。
一方、サトノレーヴとマスカレードボールの走りは、日本馬が世界のトップホースと互角に渡り合える可能性を改めて示した。
今後の海外G1でも、香港勢の王者たちがどのような記録を積み重ねるのか。そして日本の有力馬がその牙城を崩せるのか。2026年の香港チャンピオンズデーは、その競争の行方を占う重要な一日として記憶されるだろう。
主な情報源
- JRA「2026香港チャンピオンズデーの結果」「JRA所属馬海外遠征の記録」
- 香港ジョッキークラブ「2026 FWD Champions Day」公式レース成績
- South China Morning Post・2026年4月26日および28日付競馬報道
- JRA海外競馬関連報道「Romantic Warrior, Ka Ying Rising too much for JRA's Masquerade Ball, Satono Reve」