朝乃山の現在を評価するうえで忘れてはいけないのが、かつて大関まで昇進した実績です。
朝乃山は単に幕内で勝ち越していた力士ではありません。2019年5月場所には平幕優勝を達成し、その後、三役を経て2020年7月場所に大関へ昇進しました。
朝乃山の大関時代大関在位は2020年7月場所から2021年7月場所までの7場所です。
日本相撲協会の歴代大関プロフィールによると、大関としての成績は次のとおりです。
| 項目 | 記録 |
|---|---|
| 最高位 | 大関 |
| 大関昇進 | 2020年7月場所 |
| 大関在位 | 7場所 |
| 大関通算成績 | 51勝24敗30休 |
| 幕内最高優勝 | 1回 |
| 金星 | 1個 |
| 殊勲賞 | 2回 |
| 敢闘賞 | 3回 |
| 技能賞 | 1回 |
2019年5月場所では、西前頭8枚目から12勝3敗で幕内優勝。平幕力士が上位力士を破り、賜杯を手にしたことで大きな注目を集めました。
その後も上位で結果を残し、2020年7月場所に大関へ昇進しています。
朝乃山の優勝回数は?優勝回数については、幕内優勝と各段の優勝を分けて理解する必要があります。
日本相撲協会の公式記録では、2026年11月場所時点で次のとおりです。
| 優勝区分 | 回数 |
|---|---|
| 幕内優勝 | 1回 |
| 十両優勝 | 1回 |
| 幕下優勝 | 1回 |
| 三段目優勝 | 2回 |
| 合計 | 5回 |
幕内優勝は2019年5月場所の1回です。
一方、三段目優勝は2022年7月場所と2025年3月場所の2回。どちらも三段目からの再出発を象徴する優勝でした。
特に2025年3月の優勝は、左膝の大けがから戻った直後のものです。単なる下位カテゴリーでの優勝ではなく、長期離脱を乗り越えた復活の証しとして大きな意味を持っています。
2026年11月場所時点の通算成績は、439勝219敗159休(64場所)。幕内だけでも287勝182敗101休を記録しています。
朝乃山のプロフィールと所属部屋
朝乃山 広暉(あさのやま・ひろき)
- 本名:石橋広暉
- 生年月日:1994年3月1日
- 出身地:富山県富山市
- 所属:高砂部屋
- 最高位:大関
- 得意技:押し、右四つ、寄り
- 身長:188cm
富山商業高校から近畿大学へ進み、学生相撲で実績を残して角界入りしました。2016年3月場所に三段目付け出しで初土俵を踏み、翌2017年9月場所には新入幕を果たしています。
所属する高砂部屋は、朝乃山が長期休場から戻るまでの稽古や再起を支えてきた場所でもあります。
富山県出身という背景もあり、地元の後援会やファンにとって、朝乃山の幕内上位復帰は特別な意味を持つ出来事です。
【2026年九州場所と今後の展望】三役復帰は実現するのか

2026年九州場所は、朝乃山にとって大きな勝負の場所です。
東前頭筆頭という番付は、三役復帰を現実的な目標として意識できる位置です。
2026年10月11日に富山県射水市で行われた秋巡業では、朝乃山が九州場所について「今年最後の場所、三役復帰のチャンス」と意気込みを見せたことが富山テレビで報じられています。
この発言からも、本人が今回の場所を単なる番付維持の機会ではなく、次の段階へ進むための勝負と捉えていることが分かります。
九州場所で注目したい3つのポイント1.横綱・大関との対戦でどこまで勝てるか
東前頭筆頭は、幕内上位の力士と対戦する機会が増える地位です。
下位力士との対戦で白星を重ねるだけでなく、横綱や大関、三役力士を相手にどれだけ勝てるかが重要になります。
朝乃山は大関経験者です。過去に上位で戦ってきた経験を生かせるかが注目されます。
2.左膝への負担を抑えながら15日間戦えるか
2025年の復帰当初、左膝にはサポーターや装具による保護が必要でした。
後援会の2025年7月の報告では、装具を外して強度の高いサポーターに変更したことも紹介されています。
ただし、復帰直後と2026年現在では状況が異なります。現在の膝の状態を過去の報道だけで判断することはできません。
大切なのは、相手を押し込む力を維持しながら、15日間を通じて安定した相撲を取れるかです。
3.勝ち越しだけでなく二桁勝利を続けられるか
秋場所の10勝5敗は大きな成果でした。
しかし、三役復帰を目指すなら、上位との対戦が増える九州場所でも好成績を残す必要があります。
一度の二桁勝利で大関復帰が決まるわけではありません。まずは三役に戻り、そこで安定して勝ち星を重ねることが現実的な目標になります。
大関復帰の可能性は?大関復帰については、期待と現実を分けて考える必要があります。
朝乃山には大関経験があり、幕内優勝も経験しています。実力と経験という面では、再び上位を目指すための土台を持っています。
しかし、現在は東前頭筆頭です。大関復帰までには、まず三役への昇進、さらに三役での継続的な好成績が必要になります。
したがって、2026年九州場所の段階で大関復帰を確実視することはできません。
一方、2026年秋場所で10勝5敗を記録し、東前頭筆頭まで戻ったことは、再昇進への可能性を考えるうえで明るい材料です。
【プロの結論】朝乃山の復活を評価する3つの基準朝乃山の現在地を正しく評価するなら、次の3点を重視すべきです。
- 番付の回復力: 三段目から幕内上位まで戻った実績は、すでに十分な復活の証明になっている。
- 幕内での競争力: 2026年秋場所の10勝5敗は、上位を狙える実力が戻ってきたことを示す。
- 長期的な安定性: 左膝の故障歴を踏まえ、短期的な好成績だけでなく、複数場所にわたって安定した成績を残せるかが重要。
特に見落としてはいけないのは、朝乃山の復活を単純な勝ち星だけで判断しないことです。
大けがから戻った力士にとって、15日間を戦い抜き、翌場所も同じ水準の相撲を取れることには大きな価値があります。
九州場所で三役復帰を果たせるかどうかはもちろん、そこでどのような相撲を見せるかが、2027年以降の展望を占う材料になります。
【朝乃山の現在に関するよくある質問(FAQ)】
Q1:朝乃山は2026年現在、何枚目の番付ですか?
A1:2026年11月九州場所は東前頭筆頭です。2026年秋場所の東前頭6枚目から5枚上がりました。
Q2:朝乃山が三段目まで落ちた理由は何ですか?
A2:2024年7月の名古屋場所で左膝前十字靱帯断裂などの重傷を負い、長期休場したためです。なお、2022年にも新型コロナウイルス対策のガイドライン違反による6場所出場停止処分で三段目まで降下しています。
Q3:朝乃山は幕内に復帰したのはいつですか?
A3:2026年初場所です。2025年3月に三段目で復帰して優勝し、幕下で勝ち越し、十両で2場所連続12勝3敗を記録して幕内へ戻りました。
Q4:朝乃山の幕内優勝回数は何回ですか?
A4:幕内優勝は1回です。2019年5月場所に西前頭8枚目で12勝3敗を記録して優勝しました。十両、幕下、三段目の優勝も含めると、各段での優勝は合計5回です。
Q5:朝乃山は大関に復帰できますか?
A5:可能性は残されていますが、まずは三役復帰が目標です。九州場所での好成績と、その後の三役での安定した勝ち星が大関復帰への条件になります。
朝乃山は、2024年7月の左膝前十字靱帯断裂という大きな試練を乗り越え、三段目から幕内上位まで戻ってきました。
2025年3月の三段目優勝、十両での2場所連続12勝3敗、2026年初場所での幕内復帰。そして秋場所の10勝5敗によって、現在は東前頭筆頭まで番付を上げています。
今回の九州場所は、かつて大関を務めた朝乃山が、再び三役を目指すための重要な舞台です。
注目すべきなのは、過去の大関という肩書だけではなく、現在の土俵でどれだけ勝てるか。
左膝の状態を考慮しながら、上位力士を相手にどこまで自分の相撲を貫けるかが最大の焦点です。
富山県出身の元大関が再び三役の座をつかむのか。2026年九州場所は、朝乃山の第二の全盛期が始まるかどうかを占う場所になりそうです。
主な参考資料:日本相撲協会公式力士プロフィール・歴代大関プロフィール、日刊スポーツ、スポニチ、富山テレビ(FNNプライムオンライン)、東京朝乃山後援会。