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外国人に生活保護を出す国はどこ?日本の受給条件と5か国の制度を2026年徹底比較

天川 空 天川 空 • 更新: • 公開: • 読了約 25 分
目次

2026年現在、外国人に対して公的な生活支援を実施している国は日本だけではない。ドイツ、英国、オーストラリア、カナダなどでも、外国人が一定の条件を満たせば生活費や住宅費、難民向けの定住支援を受けられる。ただし、外国人であれば誰でも自国民と同じ社会保障を利用できるわけではない。在留資格、滞在期間、難民認定の有無、就労状況などによって対象者は細かく分けられている。

日本の場合、外国人への生活保護は生活保護法そのものに基づく給付ではなく、1954年の厚生省通知を根拠とする行政措置として実施されている。この法的な違いは、2014年7月18日の最高裁判決でも明確にされた。加えて、2026年3月の厚生労働省資料では、対象となる在留資格と対象外となる在留資格が具体的に整理されている。各国の制度と比較すると、外国人支援を認める範囲と、その条件の違いが見えてくる。

【まず結論】外国人に生活保護を出す国はどこ?日本を含む5か国を整理

外国人に生活保護を出す国

外国人に対して生活費や最低生活保障に相当する支援を行っている代表的な国は、日本、ドイツ、英国、オーストラリア、カナダである。

ただし、5か国の制度は同一ではない。日本の生活保護に相当する一般的な所得保障を外国人にも認める国もあれば、難民や人道的保護の対象者に限って特別な支援を提供する国もある。

特に重要なのは、次の4つの判断基準だ。

1. 在留資格: 永住者なのか、就労ビザなのか、難民なのか。
2. 滞在期間: 入国直後から利用できるのか、一定期間の居住が必要なのか。
3. 生活困窮の程度: 所得や資産が基準を下回っているか。
4. 支援の法的性質: 法律上の受給権なのか、行政による特別措置なのか。

例えば、日本では永住者など一定の外国人が生活保護に準じた支援を受けられる一方、一般的な留学生や技能実習生は原則として対象外となる。

ドイツでは難民認定前と認定後で適用される給付制度が異なり、英国ではNRPFという公的扶助の利用制限が設けられている。

つまり、「外国人に生活保護を出す国」という問いに対する正確な答えは、外国人への支援制度を持つ国は複数あるものの、支給対象と条件は国ごとに異なるということだ。

【日本の制度】生活保護法第1条と昭和29年通知、2014年最高裁判決の意味

日本の外国人への生活保護を理解するには、生活保護法と昭和29年通知の関係を知る必要がある。

生活保護法第1条は外国人を対象としているのか

生活保護法第1条には、制度の目的として、国が生活に困窮するすべての国民に対して必要な保護を行い、最低限度の生活を保障することが定められている。

ここでいう「国民」は日本国民を意味する。

したがって、外国籍の人は生活保護法に基づく法律上の受給権を持たない。これは、外国人が日本国内で生活していても、生活保護法の適用対象に自動的に含まれるわけではないことを意味する。

一方、日本政府は一定の外国人について、人道的な観点から生活保護に準じた支援を実施してきた。

その根拠が、1954年5月8日に発出された厚生省社会局長通知「生活に困窮する外国人に対する生活保護の措置について」、いわゆる昭和29年通知である。

この通知では、外国人は生活保護法の適用対象ではないとしたうえで、当分の間、生活に困窮する外国人に対し、日本国民への生活保護の決定・実施に準じて必要な保護を行う方針が示された。

ここで押さえておきたいのは、日本人と同様の給付内容を受けられる場合があっても、法律上の権利まで同一になるわけではないという点だ。

2014年7月18日の最高裁判決で何が決まったのか

外国人の生活保護をめぐる重要な司法判断が、2014年7月18日の最高裁判所第二小法廷判決である。

事件番号は平成24年(行ヒ)第45号。永住者の在留資格を持つ外国人が、大分市による生活保護申請の却下を不服として争った事件だ。

最高裁は、生活保護法第1条および第2条にいう「国民」には外国人が含まれないと判断した。

その結果、外国人は生活保護法に基づく保護の対象ではなく、同法に基づく受給権を持たないとされた。

ただし、この判決を「外国人への生活保護は違法になった」と理解するのは正確ではない。

最高裁が判断したのは、外国人に生活保護法上の受給権があるかどうかである。昭和29年通知に基づく行政措置による支援そのものを全面的に禁止したわけではない。

この区別は、現在の制度を理解するうえでも欠かせない。

2026年9月の最高裁判断と今後の論点

2026年9月9日には、外国人の生活保護申請をめぐる別の事件について、最高裁第二小法廷が上告を棄却する決定を出した。

この事件では、医療機関で治療を受ける必要がある外国人の特定活動の在留資格と、生活保護に準じた行政措置の対象範囲が争点となった。

決定に付された反対意見では、特定の外国人を生活保護の対象から除外することについて、憲法上の問題が指摘された。

一方、多数意見は外国人を生活保護の対象外とすることの憲法適合性について判断したものではない。

したがって、2014年判決の法的枠組みと、2026年の新たな議論は区別して理解する必要がある。

【国際比較】ドイツ・英国・オーストラリア・カナダの外国人支援はどう違う?

外国人への公的支援を比較すると、各国が重視するのは国籍だけではなく、居住資格や社会保障制度への参加資格であることがわかる。

以下は、2026年時点の各国政府の制度資料に基づく比較だ。

国 主な制度 外国人が対象となる条件 主な制限
日本 生活保護に準じた行政措置 永住者、特別永住者、定住者、認定難民など 法律上の受給権はない。在留資格による制限がある
ドイツ 求職者向け基礎保障、難民給付 一定の在留資格を持つ困窮者、認定難民など 難民申請中は原則として別制度
英国 Universal Creditなど 英国市民、永住資格者、難民認定者など 多くの一時滞在者にNRPF制限
オーストラリア Centrelinkの所得保障制度 永住者など、所定の居住要件を満たす人 多くの新規居住者に最長4年の待機期間
カナダ Resettlement Assistance Program(RAP) 海外から受け入れられた政府支援難民など 国内で難民申請した人はRAPの対象外

※制度の種類、対象資格、適用される給付はそれぞれ異なる。表中の制度は、各国の一般的な生活保障または難民支援の代表例である。

ドイツ:外国人も基礎保障を受けられるが、難民申請中は別制度

ドイツでは、求職者向けの基礎保障制度(SGB II)によって、生活に困窮する一定の外国人にも支援が提供される。

2026年7月1日には制度改革が段階的に施行され、従来のBürgergeld(市民手当)はGrundsicherungsgeldへと名称が変更された。

ドイツ連邦労働社会省(BMAS)によると、就労可能で、生活困窮の状態にあり、一定の滞在資格を持つ移民は、ドイツ国民と同様に求職者向けの基礎保障を受けられる場合がある。

ただし、難民申請中の人は原則としてSGB IIの対象ではない。

この場合は、Asylbewerberleistungsgesetz(AsylbLG:庇護申請者給付法)に基づき、生活に必要な給付や医療支援を受ける仕組みとなっている。

ドイツ政府の説明では、難民申請者などは原則として最初の36か月間、同法に基づく基本的な支援を受ける。その後の生活費や医療・介護支援は、一定の範囲でSGB XIIの給付に相当する水準となる。

難民として認定された人や補完的保護の対象者などは、認定後、AsylbLGではなく、就労能力や生活困窮の状況に応じてSGB IIやSGB XIIの制度に移行する。

つまり、ドイツは外国人を一律に排除しているわけではないが、難民申請中か認定後かによって利用できる制度を明確に分けている。

英国:NRPFによって一時滞在者の公的扶助を制限

英国の特徴は、No Recourse to Public Funds(NRPF)という仕組みだ。

NRPFとは、公的扶助を利用できないという在留条件を意味する。

英国では、就労ビザ、学生ビザ、その他の一時滞在資格を持つ人の多くに、この条件が付されている。

NRPFの対象者は、Universal CreditやHousing Benefitなど、入国管理上の「Public Funds」に分類される多くの給付や住宅支援を利用できない。

一方、英国市民、アイルランド国民、永住資格を持つ人、EU Settlement SchemeのSettled Status保持者などは、所定の条件を満たせば公的扶助を利用できる。

難民として認定された人や人道的保護を認められた人についても、一般の永住者と同様に公的扶助を利用できる場合がある。

また、難民申請中の人は一般的な公的扶助の対象ではないが、生活に困窮している場合には、内務省によるAsylum Support(庇護申請者支援)という別制度を利用できる。

2026年8月に公表された英国政府の自治体向けガイダンスでも、NRPF対象者に対する自治体の法的義務や裁量的支援について整理されている。

したがって、英国を「外国人には一切の公的支援をしない国」と説明するのは誤りだ。

オーストラリア:新規居住者には最長4年の待機期間

オーストラリアでは、Newly Arrived Resident's Waiting Period(NARWP)という新規居住者向けの待機期間が設けられている。

これは、外国から新しく移住してきた人が、一定の社会保障給付を受けるまでに居住期間を満たす必要がある仕組みだ。

Services Australiaの2026年時点の案内では、新規居住者は多くの給付や優遇カードについて、最長4年間の待機期間を課される場合がある。

2019年1月1日以降に永住ビザなどを取得した人の場合、JobSeeker Payment(求職者給付)やSpecial Benefit(特別給付)などには4年間の待機期間が設定されている。

一方、給付の種類によって待機期間は異なる。

- 4年間:JobSeeker Payment、Youth Allowance、Special Benefitなど
- 2年間:Carer Payment、Parental Leave Payなど
- 1年間:Carer Allowance、Family Tax Benefit Part Aなど

また、海外で過ごした期間は、原則として待機期間の計算に含まれない。

重要なのは、難民・人道的受け入れの対象者には例外が設けられていることだ。

オーストラリアの社会保障制度では、政府の人道的プログラムによって永住ビザを取得した難民などは、NARWPの適用を免除される場合がある。

つまり、オーストラリアは外国人に対する支援を全面的に禁止しているのではなく、一般移民には待機期間を設け、難民などには人道的な例外を設けている。

カナダ:難民の生活再建を支えるRAP

カナダでは、Resettlement Assistance Program(RAP:難民定住支援プログラム)が代表的な難民向け支援制度となっている。

カナダ移民・難民・市民権省(IRCC)によると、RAPは主に海外で難民認定を受け、カナダ政府の支援によって再定住する難民を対象とする。

具体的には、次のような支援が行われる。

- 空港や入国地点での出迎え
- 一時的な住居の確保
- 永住用住宅を探すための支援
- 基本的な生活用品の提供
- カナダでの生活に関する案内
- 自立までの所得支援

所得支援は、原則としてカナダ到着後最長1年間、または自立して生活できるようになるまでのいずれか早い時点まで提供される。

ただし、RAPには明確な対象条件がある。

カナダ国内で難民保護を申請した人は、このプログラムの対象外となる。

これは、難民であれば全員が同じ制度から支援を受けられるわけではなく、海外からの再定住難民と国内で難民認定を求める人を別の制度で扱っているためだ。

カナダの特徴は、一般的な生活保護というより、難民が新しい社会で生活基盤を築くまでの期間を支援することに重点を置いている点にある。

【日本の受給資格】永住者・特別永住者・定住者は対象になる?

日本で外国人が生活保護に準じた支援を受けられるかどうかは、国籍だけでは決まらない。

厚生労働省が2026年3月に公表した自治体向け資料では、対象となる外国人について、適法に日本に滞在し、活動制限を受けない「永住者」「定住者」等の在留資格を有する人と整理している。

生活保護に準じた措置の対象となる主な在留資格

具体的には、次のような資格が対象となる。

1.永住者

法務大臣から永住許可を受けた外国人である。

在留期間や就労活動に制限がない在留資格であり、生活保護に準じた行政措置の対象となる。

2.特別永住者

日本国との平和条約に基づき日本国籍を離脱した人などに関する特別永住者制度に基づく在留資格である。

在日韓国人、在日朝鮮人、在日台湾人などが該当する。

3.定住者

法務大臣が特別な事情を考慮して居住を認めた外国人である。

第三国定住難民、日系3世、中国残留邦人などが代表例として挙げられる。

4.日本人の配偶者等

日本人の配偶者、日本人の子として出生した人、特別養子などが該当する。

5.永住者の配偶者等

永住者や特別永住者の配偶者、一定の条件を満たす子どもなどが該当する。

6.認定難民

入管法に基づいて難民認定を受けた人も、生活保護に準じた支援の対象となる。

このほか、特定活動の在留資格を持つ人でも、日本国内での活動に制限を受けないなど、個別の事情によって対象となるケースがある。

原則として対象外となる在留資格

反対に、厚生労働省の2026年3月資料では、次のような在留資格を持つ人は、原則として生活保護に準じた取扱いの対象にならないと説明している。

- 芸術
- 経営・管理
- 技術・人文知識・国際業務
- 介護
- 技能
- 特定技能
- 技能実習
- 留学
- 家族滞在

ここで注意したいのは、これらの在留資格を持つ人が経済的に困窮していても、直ちに生活保護に準じた行政措置の対象になるわけではないことだ。

ただし、特定活動などについては個別の事情による例外もあり、在留資格の名称だけで一律に判断できないケースがある。

在留資格以外に確認される受給条件

対象となる在留資格を持っていても、支援が自動的に認められるわけではない。

基本的には、日本人の生活保護と同様に、次のような事情が確認される。

- 世帯の収入が最低生活費に満たないか
- 預貯金や不動産などの資産を活用できるか
- 働く能力がある場合、就労によって生活を維持できるか
- 年金や各種社会保障など、ほかの制度を利用できるか
- 世帯全体の生活状況が保護を必要とする状態にあるか

特に2026年3月の厚生労働省資料では、入国して間もない外国人が申請した場合、在留資格の取得時に提出した生計維持能力に関する資料などを確認するよう自治体に求めている。

例えば、雇用予定証明書、滞在中の費用を支払えることを証明する書類、身元保証人の資料などが該当する。

これは、入国時に生活費を自分で賄えることを前提としていたにもかかわらず、入国直後に生活困窮が発生した場合、その経緯を確認する必要があるためだ。

したがって、外国人の生活保護に関する判断では、在留資格と実際の生活状況の両方が重要になる。

【2026年最新データ】外国人の生活保護受給者は何人?厚生労働省の統計を検証

外国人への生活保護をめぐる議論では、受給者数や全体に占める割合が注目される。

ここで確認したいのが、厚生労働省の被保護者調査である。

2024年度の外国籍世帯の生活保護データ

2026年時点で確認できる最新の外国籍世帯に関する年度集計では、次の数値が公表されている。

項目 2024年度の数値
全被保護世帯数 1,650,674世帯
世帯主が外国籍の被保護世帯数 47,332世帯
外国籍世帯主の世帯に属する被保護人員数 64,993人
外国籍世帯主の世帯割合 約2.9%
外国籍世帯主の世帯に属する人員割合 約3.2%
2012年度の同世帯に属する被保護人員数 74,736人

出典:厚生労働省「外国人の生活保護に関するよくあるご意見・ご質問」、被保護者調査(月次調査・令和6年度)。

この統計で特に注意すべき点がある。

64,993人は外国人だけの受給者数ではない。

生活保護は世帯単位で判定されるため、世帯主が外国籍であっても、同じ世帯に日本国籍の配偶者や子どもが含まれる場合がある。

厚生労働省も、外国人だけを切り出した受給者数は把握していないと説明している。

したがって、64,993人をそのまま外国人の生活保護受給者数として扱うのは正確ではない。

「生活保護受給世帯の3分の1が外国人」という情報は本当か

この主張も、厚生労働省の公表値とは一致しない。

2024年度のデータでは、世帯主が外国籍の被保護世帯が全体に占める割合は約2.9%である。

約33%に相当する3分の1という数字とは大きく異なる。

また、外国籍世帯主の世帯に属する被保護人員数は、2012年度の74,736人から2024年度には64,993人に減少している。

この数字からも、外国籍世帯の被保護人員数が一貫して増加しているという説明は適切ではない。

ただし、外国籍世帯の数値は世帯主の国籍を基準にした統計であり、外国人個人の受給率を正確に示すものではない。

中国籍の受給者が急増しているという情報にも注意

厚生労働省の公表資料では、世帯主が中国籍の被保護世帯に属する人員数についても説明されている。

2018年度は9,059人、2023年度は9,471人だった。

5年間で約400人の増加であり、2倍になったという説明とは一致しない。

こうした統計を読むときは、集計対象が外国籍の個人なのか、外国籍世帯主の世帯全体なのかを確認することが重要だ。

【プロの結論】外国人への生活保護は国籍よりも在留資格と制度設計で判断する

日本と海外4か国の制度を比較すると、外国人に対する生活保障には共通する特徴がある。

それは、国籍だけで支援の可否を決めるのではなく、在留資格、居住期間、難民認定、就労状況、生活困窮の程度などを組み合わせて判断していることだ。

一方、各国の制度には大きな違いもある。

日本は、一定の在留資格を持つ外国人に対して、昭和29年通知に基づく行政措置によって生活保護に準じた支援を実施している。

ドイツは、難民申請中と認定後で制度を分ける。英国はNRPFによって一時滞在者の公的扶助を制限する。オーストラリアは新規居住者に待機期間を設け、カナダは政府支援による難民の定住に重点を置く。

この違いを理解するには、次の3点を判断基準にするとよい。

第一に、生活保護と難民支援を混同しないこと。

難民向けの一時的な生活費支援と、一般の外国人が継続的に利用できる社会扶助は別の制度である。カナダのRAPを、すべての外国人に開かれた生活保護制度と説明するのは適切ではない。

第二に、支援を受けられることと法律上の受給権があることを区別すること。

日本の外国人に対する行政措置は、生活保護法に基づく日本国民の受給権と同じ法的性質を持たない。2014年の最高裁判決は、この違いを明確にした。

第三に、統計の分母と集計対象を確認すること。

外国籍世帯主の世帯に属する人員数と、外国人個人の受給者数は同じではない。数字を比較するときには、何を数えているのかを確認しなければ実態を誤認する。

外国人への生活保護をめぐる議論では、支援を認めるか否かという二者択一だけでは制度の実態を捉えられない。社会保障の持続可能性、人道的な配慮、長期居住者の生活基盤、難民保護、在留管理という複数の課題を同時に考える必要がある。

【外国人に生活保護を出す国】に関するよくある質問(FAQ)

Q1:外国人でも日本で生活保護を受けられる?

A1:受けられる場合がある。永住者、特別永住者、定住者、日本人の配偶者等、永住者の配偶者等、認定難民などが主な対象となる。ただし、生活保護法に基づく法律上の受給権ではなく、昭和29年通知に基づく行政措置として実施される。収入や資産などの状況も審査される。

Q2:外国人に生活保護を出している国は日本以外にどこがある?

A2:ドイツ、英国、オーストラリア、カナダなどが代表例である。ただし、ドイツは難民認定や在留資格、英国はNRPF、オーストラリアは居住期間、カナダは難民の受け入れ区分などによって支援条件が異なる。

Q3:2014年の最高裁判決で外国人への生活保護は禁止された?

A3:禁止されたわけではない。2014年7月18日の最高裁判決は、外国人には生活保護法に基づく受給権がないと判断した。一方、昭和29年通知に基づく行政措置によって、一定の外国人を支援する仕組みは継続している。

2026年現在、外国人に生活保障や難民支援を提供している国は日本だけではない。ドイツ、英国、オーストラリア、カナダにも、それぞれ異なる仕組みが存在する。

日本では、生活保護法第1条が日本国民を対象とする一方、昭和29年通知によって一定の外国人に生活保護に準じた行政措置が実施されている。

その対象は永住者、特別永住者、定住者、日本人の配偶者等、認定難民などであり、留学生や技能実習生、特定技能などは原則として対象外となる。

また、2024年度の公表統計では、世帯主が外国籍の被保護世帯は全体の約2.9%であり、外国人個人だけの受給者数は把握されていない。

国際比較で重要なのは、外国人への支援が存在するかどうかだけではない。誰を対象とし、どのような条件で、どの程度の期間、どの法的根拠に基づいて支援するのかという制度の中身である。

今後も日本の外国人生活保護をめぐる議論では、最高裁判決、厚生労働省の運用方針、外国籍世帯に関する統計の変化を併せて確認することが、実態を正しく理解するための重要な判断基準となる。

主な公的資料・確認根拠

- 厚生労働省「生活に困窮する外国人に対する生活保護の措置について」(昭和29年通知)、2026年3月自治体向け資料。
- 2014年7月18日最高裁判決および2026年9月9日最高裁決定。
- 厚生労働省「外国人の生活保護に関するよくあるご意見・ご質問」、2024年度被保護者調査。
- ドイツ連邦政府・連邦労働社会省の基礎保障、難民給付に関する資料。
- 英国政府の2026年NRPF自治体向けガイダンス。
- オーストラリアServices Australiaおよび社会保障ガイド。
- カナダ政府・IRCCの難民定住支援プログラム資料。

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天川 空
デジタルマーケター 天川 空
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アニメ・漫画の制作発表を担当。制作会社・出版社の公式告知と原作者コメントを確認してから記事化します。

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