2026年1月、新潟県十日町市で中学3年生の女子生徒が行方不明となり、県警や消防による捜索が続けられました。行方が分からなくなったのは、十日町市新座甲に住む樋口まりんさんです。1月26日夜、自宅で家族と過ごしていた樋口さんの姿が確認された後、所在が分からなくなりました。
その後、約2か月半にわたって捜索が続きましたが、4月9日、長岡市釜ケ島の信濃川の中州で身元不明の女性の遺体が発見されました。4月15日、新潟県警は司法解剖などの結果、この遺体が樋口さんと判明したことを発表。死因は溺水とされ、警察は川に転落した経緯などを調べています。行方不明から身元判明までの時系列、捜索の状況、死因と転落の可能性、事件性をめぐる警察の見解を整理します。
【事件の概要】十日町市で行方不明になった樋口まりんさんとは

樋口まりんさんは、新潟県十日町市新座甲に住んでいた中学3年生の女子生徒です。行方不明となった2026年1月26日時点では14歳でした。その後、2月23日に15歳の誕生日を迎えています。
新潟県警察が公開した行方不明者情報によると、樋口さんは1月26日午後7時ごろ、自宅を徒歩で外出したまま帰宅せず、行方が分からなくなりました。翌27日には十日町警察署が行方不明者情報を受理し、情報提供を呼びかけています。
行方不明当時の状況と公開された特徴当時の報道によると、樋口さんは家族と自宅のリビングで過ごしていました。テレビ朝日の1月28日の報道では、午後7時20分ごろに家族が姿を確認したのを最後に、所在が分からなくなったとされています。
また、家族が不在に気づいたのはその約10分後で、午後7時50分すぎには警察へ通報したと報じられました。
行方不明者情報で公表された身体的特徴や服装は次のとおりです。
- 年齢:行方不明当時14歳
- 身長:約154センチ
- 体格:やせ型
- 髪型:黒色のセミロング
- 上衣:黒色ジャンパー、紺色セーター(胸に白色の刺繍)
- 下衣:水色のデニムズボン
- その他:左足首にミサンガ1本
報道では、スマートフォンや財布などを自宅に残していたことも伝えられています。外出後の連絡手段や移動経路を把握するうえで、こうした状況も捜査上の確認事項となりました。
なお、公開された服装は警察が当時身につけていたとみられるものとして発表した情報です。新潟県警の行方不明者情報と当時の報道が、基本的な人物情報の根拠となっています。
今回の事案は、行方不明となった1月下旬から遺体の発見と身元判明に至る4月中旬まで、約80日間にわたって続きました。
特に重要なのは、行方不明直後の捜索、2月の情報提供の状況、4月9日の遺体発見、そして4月15日の身元確認という4つの段階です。
主要な出来事を時系列で整理| 日付 | 出来事 | 確認された内容 |
|---|---|---|
| 2026年1月26日 | 行方不明 | 午後7時ごろ、自宅から外出した後、帰宅せず所在不明となる。 |
| 1月27日 | 警察が情報を受理 | 十日町警察署が行方不明者情報を受理し、捜索と情報提供の呼びかけを開始。 |
| 1月28日 | 大規模捜索 | 県警本部などの応援を得て43人態勢で捜索。発見には至らず。 |
| 1月30日 | 捜索の難航 | 積雪が2メートル50センチを超え、捜索活動に影響。以降は態勢を縮小して継続。 |
| 2月17日 | 行方不明から約3週間 | 全国から約150件の情報が寄せられる。最寄り駅の防犯カメラにも姿は確認されず。 |
| 2月23日 | 15歳の誕生日 | 行方不明当時14歳だった樋口さんが15歳を迎える。 |
| 2月26日 | 行方不明から1か月 | 2月25日までに全国から約160件の情報が寄せられたと報道。 |
| 4月9日 | 遺体発見 | 長岡市釜ケ島の信濃川の中州で身元不明の女性の遺体が発見される。 |
| 4月15日 | 身元判明 | 新潟県警が遺体を樋口まりんさんと発表。死因は溺水と判明。 |
この経過から分かるのは、行方不明直後から警察による捜索が行われていた一方、冬季の厳しい気象条件や目撃情報の少なさによって、足取りの特定が難しい状況が続いていたことです。
また、4月9日の遺体発見と4月15日の身元判明は別の日の出来事です。発見された時点では身元不明であり、その後の警察による確認を経て樋口さんと判明しました。
【捜索の経緯】大雪・防犯カメラ・目撃情報が捜査に与えた影響
樋口さんの行方不明事案では、警察だけでなく消防や消防団なども捜索に協力しました。しかし、1月下旬の十日町市は強い寒波に見舞われ、積雪が2メートル50センチを超える厳しい状況でした。
積雪2メートル50センチ超で捜索が難航2026年1月30日のNST新潟総合テレビの報道によると、現場周辺では大雪によって足跡が残りにくく、警察犬やヘリコプターも出動できない状況だったとされています。
また、樋口さんが行方不明になったのは夜間でした。自宅周辺は人通りや車通りが多い場所ではなく、防犯カメラの設置数も限られていたため、映像から移動経路を追うことも容易ではありませんでした。
1月28日には県警本部などの応援を含む43人態勢で捜索が行われ、30日にも警察・消防・消防団による捜索が続きました。その後、合同捜索の態勢は縮小されましたが、聞き込みや情報の精査などの捜査は継続されました。
最寄り駅の防犯カメラにも姿が映らず2月17日のUX新潟テレビ21の報道では、樋口さんの自宅の最寄り駅である北越急行ほくほく線のしんざ駅の防犯カメラに、樋口さんの姿が確認されていなかったと伝えられています。
これは、駅を利用して移動したことを裏付ける映像が得られなかったという意味です。ただし、駅のカメラに映っていないことだけで、鉄道を利用していない、あるいは特定の経路を通っていないと断定することはできません。
情報提供は約150件から約180件へ捜索期間中、全国から複数の情報が寄せられました。
- 2月17日:全国から約150件の情報提供。
- 2月25日まで:約160件の情報提供。
- 4月15日の続報:十日町署には期間中、約180件の情報提供が寄せられていたと報道。
情報提供件数が増えていた一方、4月15日の十日町タウン情報の報道では、捜索期間中に有力な手がかりは得られなかったとされています。
ここで注意したいのは、情報提供の件数と、実際に足取りを特定できる情報の件数は同じではないことです。目撃情報が多数寄せられても、日時や場所、本人確認につながる具体性がなければ、捜査の決定的な手がかりにはなりません。
【4月9日の遺体発見】長岡市の信濃川で何が起きたのか
長期間続いた捜索に大きな動きがあったのは、2026年4月9日です。
この日午前10時ごろ、長岡市釜ケ島地内の信濃川河川敷で石拾いをしていた男性から、「信濃川右岸に遺体が漂着している」と110番通報がありました。
遺体が発見されたのは、信濃川の中州です。発見当初は身元不明の女性として扱われ、警察による身元確認が進められました。
4月15日に樋口まりんさんと判明4月15日、新潟県警長岡警察署は、4月9日に発見された遺体が、1月26日から行方不明になっていた樋口まりんさんであると発表しました。
司法解剖などによる確認を経て身元が判明したもので、発見から身元判明までは6日間でした。
当時14歳だった樋口さんは、2月23日に15歳となっていたため、身元判明時の報道では15歳とされています。行方不明当時の年齢と発見時の年齢が異なる点には注意が必要です。
十日町市の自宅から約28キロ離れた場所遺体が発見された長岡市釜ケ島は、樋口さんが暮らしていた十日町市新座甲の自宅から約28キロ離れた場所と報じられています。
発見場所が自宅周辺ではなく、信濃川の下流に位置する長岡市だったことから、警察は水路や河川に転落した可能性も視野に入れて調べていました。
ただし、発見場所と自宅の距離だけでは、樋口さんがどの地点から川に入ったのか、どのような経路をたどったのかまでは分かりません。川の流れによって移動した可能性を考えることはできますが、それだけで具体的な経緯を確定することはできないのです。
【死因と転落の可能性】溺水の原因は特定されたのか
今回の事案で多くの人が気にしているのが、樋口さんの死因と、なぜ信濃川で発見されたのかという点です。
4月15日のテレビ朝日の報道や共同通信の配信記事によると、司法解剖の結果、死因は溺死とみられています。また、遺体に目立った外傷は確認されなかったと報じられました。
死因は溺水と発表されている報道で使用されている「溺水」は、水中で呼吸が妨げられることに関係する医学的な表現です。今回の報道では、死因について溺水、または溺死と表現されています。
重要なのは、死因が溺水と判明したことと、溺水に至った具体的な理由が判明したことは別だという点です。
司法解剖によって死因が判断されても、どの場所で水に入ったのか、転落したのか、自ら水に入ったのか、第三者が関与したのかといった経緯まで、自動的に明らかになるわけではありません。
川や水路への転落が捜査対象に十日町タウン情報の4月15日の報道によると、警察は水路や川などに落ちた可能性も排除せず、広範囲に捜索していたとされています。
遺体が信濃川の下流に位置する長岡市で発見されたことを踏まえ、何らかの事情で水路に入り、川へ流れ着いた可能性も捜査対象となりました。
ただし、現段階で公表されている情報からは、具体的な転落地点は分かっていません。
また、次のような点も、公開された報道では確定していません。
- 樋口さんが川や水路に入った正確な日時。
- 最初に水に入った場所。
- 自宅から発見場所までの実際の移動経路。
- 転落が偶発的なものだったのか、別の事情があったのか。
- 水路や河川に至るまでに何があったのか。
死因の判明は重要な事実ですが、それだけで行方不明になってから発見されるまでの全容が解明されたわけではありません。
【事件性と事故の可能性】警察の捜査状況と残された疑問
樋口さんの事案について、4月15日のテレビ朝日の報道では、警察は事件の可能性は低いとみていると伝えられています。
その根拠として報道されたのが、司法解剖で目立った外傷が確認されなかったことや、死因が溺死とみられることです。
一方、十日町タウン情報は、警察が転落場所の特定などについて、事件と事故の両面から捜査を続けるとしていると報じています。
事件性が低いことと事故確定は同じではないここは、今回の事案を理解するうえで特に要点です。
警察が事件性は低いとみているという報道は、第三者による犯罪行為が疑われる可能性を低く評価していることを示します。しかし、それは事故だったと最終的に確定したという意味ではありません。
目立った外傷がないことも、第三者の関与が絶対になかったことを証明するものではありません。反対に、具体的な犯罪を裏付ける情報が公表されているわけでもありません。
したがって、現時点で整理できるのは、溺水が死因とされ、警察は事件性が低いとみる一方、川に至った経緯や転落場所などを調べていたということです。
今後の検証で重要になる4つのポイント1.最後の所在確認から外出までの経緯
1月26日夜、家族が自宅のリビングで樋口さんを確認した後、所在が分からなくなるまでの時間は短いものでした。その間に何があったのかは、行方不明事案の出発点となる重要な部分です。
2.防犯カメラや目撃情報の再検証
当時は最寄り駅のカメラに姿が映っていなかったと報じられています。周辺の防犯カメラや寄せられた情報について、どのような確認が行われたのかが足取りの解明に関係します。
3.水路や河川との位置関係
発見場所が長岡市の信濃川だったことから、十日町市周辺の水路や河川との関係が焦点になります。具体的な転落地点を特定することは、発見までの経緯を理解するうえで重要です。
4.第三者の関与を示す事情の有無
事件性が低いとの警察の見方と、事故としての確定は区別する必要があります。第三者の関与を示す証拠の有無や、事故として説明できる状況が確認されたかどうかが重要です。
2026年11月5日時点で確認できる公表資料・報道の範囲では、転落地点や水路に至った具体的な経路まで特定されたとの発表は確認できません。4月15日の報道で伝えられた捜査上の論点と、その後に公表された事実は区別して理解する必要があります。
【情報の見極め方】ネット上の噂と警察発表をどう区別するか
注目を集めた行方不明事案では、報道された事実に加えて、SNSや掲示板などでさまざまな推測が広がることがあります。
今回も、自宅から姿が見えなくなった状況や、信濃川で発見されたこと、防犯カメラに姿が映らなかったことなどから、さまざまな疑問が生じやすい事案でした。
しかし、推測と確認された事実を混同すると、関係者への不当な疑いにつながるおそれがあります。
確認された事実と未確定の情報- 確認済み:1月26日から行方不明となったこと。
- 確認済み:4月9日に長岡市の信濃川で遺体が発見されたこと。
- 確認済み:4月15日に樋口さんと身元が判明したこと。
- 確認済み:死因が溺水とされたこと。
- 警察の見解:事件性は低いとみられていること。
- 未特定:具体的な転落地点や水路に至った経緯。
- 未特定:水に入った際の具体的な状況。
特に注意したいのは、目撃情報や防犯カメラに関する話です。駅のカメラに姿が映っていなかったという報道を、別の場所で目撃された証拠や移動手段の確定と結び付けることはできません。
また、事件性が低いという警察の見解を、すべての捜査が終了したという意味に読み替えることも適切ではありません。
情報を判断するときは、新潟県警察の公表情報、十日町警察署・長岡警察署に関する発表、NST新潟総合テレビ、UX新潟テレビ21、テレビ朝日などの報道を基準にすることが大切です。
【十日町行方不明】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:樋口まりんさんはいつ行方不明になった?
A1:2026年1月26日午後7時ごろです。十日町市新座甲の自宅から徒歩で外出した後、帰宅せず行方が分からなくなりました。行方不明当時は14歳でした。
Q2:樋口まりんさんの遺体はどこで発見された?
A2:2026年4月9日、長岡市釜ケ島地内の信濃川の中州で発見されました。河川敷で石拾いをしていた男性が遺体を見つけ、110番通報しています。4月15日に本人と判明しました。
Q3:樋口まりんさんの死因は何だった?
A3:司法解剖の結果、死因は溺水とされています。目立った外傷は確認されなかったと報道されています。
Q4:事件に巻き込まれた可能性はある?
A4:4月15日の報道では、警察は事件性が低いとみているとされています。一方、転落場所や川に至った経緯などについては、事件と事故の両面から捜査すると報じられています。
Q5:行方不明になってから、どのくらいの情報提供があった?
A5:2月17日時点で全国から約150件、2月25日までに約160件の情報が寄せられました。4月15日の報道では、十日町署に約180件の情報提供があったとされています。
Q6:信濃川への転落場所は特定されている?
A6:公開された報道では、具体的な転落場所は特定されていません。警察は水路や川に落ちた可能性を視野に入れ、転落場所などを調べていたと報じられています。
2026年1月26日、十日町市新座甲で中学3年生の樋口まりんさんが行方不明となりました。警察や消防による捜索が続けられ、全国からも多数の情報提供が寄せられましたが、冬季の大雪や防犯カメラの少なさなどが足取りの特定を難しくしました。
事態が動いたのは4月9日です。長岡市釜ケ島の信濃川で女性の遺体が発見され、4月15日に樋口さんと判明しました。司法解剖の結果、死因は溺水とされ、警察は事件性が低いとみていると報じられています。
一方で、どこから水に入ったのか、なぜ転落したのか、自宅を出てから発見されるまでに何があったのかという疑問は、死因の判明だけでは解消されません。
今回の事案を理解するうえで大切なのは、遺体の身元と死因が判明したこと、事故や事件の具体的な経緯が解明されたことは別の問題だという点です。
今後も新たな警察発表があれば、転落地点や水路との関係、行方不明から発見までの経緯について、確認された事実に基づく情報更新が大切です。樋口さんとご遺族への配慮を忘れず、未確認の情報や憶測を事実のように広めないことも、報道や情報を受け取る側に求められます。
主な事実確認に使用した資料
- 新潟県警察「行方不明者情報」:行方不明日時、住所、身体的特徴。
- NST新潟総合テレビ(FNNプライムオンライン):行方不明直後の捜索、大雪による影響、情報提供件数。
- UX新潟テレビ21:防犯カメラと約150件の情報提供。
- 十日町タウン情報:4月9日の遺体発見、4月15日の身元判明、約180件の情報提供、警察の捜査方針。
- テレビ朝日・共同通信:司法解剖、死因、外傷の有無、事件性に関する報道。