2026年11月5日時点で、STVVの日本語公式サイトに掲載されている日本人選手は次の8人だ。
所属・背番号・ポジションはSTVV日本公式チーム一覧を基準に整理。
1.
2024年加入。ポルトガルの名門ベンフィカから完全移籍で加入したゴールキーパー。193cmの体格を生かしたセービングが持ち味で、最後方からチームを支える。2026年11月4日には日本代表にも選出された。
前所属:SLベンフィカ
2.
2025年加入。湘南ベルマーレから完全移籍した左サイドバック。湘南時代には公式戦149試合、4得点13アシストを記録した。サイドでの運動量と縦への推進力が特徴で、攻守両面で貢献するタイプだ。
前所属:湘南ベルマーレ
3.
2026年9月1日加入。トッテナム・ホットスパーからの期限付き移籍で加わったセンターバック。川崎フロンターレや日本代表で谷口彰悟とプレーした経験があり、既存の日本人選手との連係も期待される。
移籍形態:トッテナムから期限付き移籍
4.
2024年加入。川崎フロンターレ、カタールのアル・ラーヤンを経てSTVVに加入した経験豊富なディフェンダー。2026年7月28日に再契約が発表された。守備の統率や後方からのビルドアップに加え、リーダーシップも担う。
前所属:アル・ラーヤンSC/2026年再契約
5.
2026年7月17日加入。セレッソ大阪から完全移籍した若手ミッドフィルダー。愛媛FC、いわきFCへの期限付き移籍を経験しており、185cmの体格と運動量、対人戦の強さが特徴。中盤の複数ポジションに対応できる。
前所属:セレッソ大阪
6.
2025年6月加入。V・ファーレン長崎から完全移籍した攻撃的な選手。ドリブルで局面を打開し、チャンスを作るプレーが持ち味だ。長崎では公式戦通算73試合、5得点8アシストを記録していた。
前所属:V・ファーレン長崎
7.
2026年7月20日加入。鹿島アントラーズから完全移籍した攻撃的ミッドフィルダー。2024年にはFC東京への期限付き移籍も経験した。視野の広さ、ドリブル、ラストパス、ゴール前への進出を生かした攻撃参加が期待されている。
前所属:鹿島アントラーズ
8.
2026年1月16日加入。サガン鳥栖から完全移籍した2007年生まれの若手アタッカー。身体能力、スピード、シュート技術が評価されており、欧州で経験を積みながら成長を目指す選手だ。
前所属:サガン鳥栖
ここで注意したいのがポジション表記だ。STVVの日本語公式チーム一覧では松澤をMF、新川をFWとしている一方、ベルギーのプロリーグ公式選手一覧では松澤を攻撃陣、新川をMFに分類している。登録上の分類と実際の戦術的な役割が必ずしも一致しないため、ポジションだけでプレーエリアを限定するのは適切ではない。
【加入経緯・成績を徹底比較】8人の移籍ルートと公式戦出場状況

8人の特徴を比較するうえで重要なのが、どのクラブから、どのような契約形態で加入したかという点だ。
以下は、STVVの公式発表を中心に整理した移籍経緯と、2026年11月1日時点の公式戦成績の集計である。
出典:STVV公式チーム一覧・各選手の移籍発表、Assistsideの2026年11月1日付集計。試合数は出場試合数、得点・アシストはSTVVでの今季公式戦記録。出場時間の単位は分。ポジションはSTVV日本公式サイトの分類。
加入ルートには3つの特徴がある第一は、欧州クラブからの移籍組。
小久保はベンフィカ、高井はトッテナムから加入した。国内リーグでの実績だけでなく、海外のクラブで経験を積んできた選手が、STVVで新しい役割を得るケースだ。
第二は、Jリーグで実績を積んだ選手の完全移籍。
畑、松澤、石渡、荒木、新川が該当する。Jリーグでの経験を土台に、ベルギーの環境へ移るルートである。
第三は、経験豊富な選手の継続的な在籍。
谷口は2024年に加入し、2026年7月に再契約した。新たな選手を次々と獲得するだけでなく、既存選手をチームに残す判断も行われている。
この3つのルートを組み合わせていることが、現在のSTVVの日本人選手構成の特徴だ。
【出場時間から分析】2026-27シーズンの日本人選手の起用状況
数字を見ると、8人が同じような役割を与えられているわけではない。
11月1日時点の集計では、最も出場時間が長いのは小久保玲央ブライアンの1,170分。続いて畑大雅の830分、石渡ネルソンの815分となっている。
出場時間が示す主力候補小久保は13試合、1,170分。13試合すべてで90分間プレーした計算となり、GKとして継続的に出場機会を得ている。
畑も12試合で830分を記録。左サイドの守備だけでなく、攻撃参加も求められるポジションで一定の出場機会を確保している。
石渡は13試合で815分。加入初年度から多くの試合に絡んでおり、中盤の選択肢として存在感を示している。
谷口は9試合で684分、2得点。センターバックとしての守備だけでなく、セットプレーなど攻撃面での貢献も数字に表れている。
攻撃面では松澤と荒木にも注目松澤は13試合で2得点1アシスト。出場時間は560分だが、得点とアシストの両方を記録している。
荒木は9試合439分で1得点。攻撃の組み立てやチャンスメークを期待される選手だけに、出場時間の増加とともに得点以外の貢献にも注目したい。
新川は8試合198分で1得点。まだ出場時間は限られているものの、得点を記録している点は評価材料となる。
高井は4試合360分。期限付き移籍で加入した時期が遅いため、ほかの選手と出場時間を単純比較することはできない。
得点・アシストの内訳2026年11月1日時点の8人の合計は次のとおりだ。
- 総出場時間:5,056分
- 総得点:7得点
- 総アシスト:2アシスト
得点者は谷口が2得点、松澤が2得点、石渡・荒木・新川が各1得点。アシストは石渡と松澤がそれぞれ1回記録している。
ただし、出場時間は監督の評価をそのまま表す数字ではない。GKとフィールドプレーヤーでは役割が異なり、加入時期や負傷、対戦相手、戦術変更によっても数字は変わる。
11月に入ってからの重要な変化2026年11月2日のOHルーベン戦では、小久保、畑、高井、石渡、谷口、松澤の6人が出場日本人選手としてクラブの試合報告に掲載された。
翌3日にはフレデリック・デ・メイヤー監督との契約解除が発表され、アシスタントコーチのセップ・デ・ルーファが暫定的に指揮を執ることになった。クラブはリーグ戦5連敗を受けての決断と説明している。
これは今後の起用状況を考えるうえで見逃せない動きだ。監督交代によって戦術や選手の評価基準が変われば、現在の出場時間の序列も変化する可能性がある。
【歴代日本人選手】冨安健洋・遠藤航・鎌田大地らが残した実績
STVVの日本人選手の歴史は、2026年に始まったものではない。
2017年にDMMグループが経営権を取得する以前から、小野裕二ら日本人選手が在籍していた。その後、2018年以降に日本人選手の加入が相次ぎ、欧州でのキャリアを築くための重要な経由地となった。
2025年11月のSOCCER KINGの報道では、STVVに在籍した日本人選手は累計28人と紹介されている。
歴代の代表的な日本人選手STVVで欧州経験を積んだ代表的なディフェンダー。後に欧州の強豪クラブでもプレーし、日本人選手の評価を高めた存在だ。
浦和レッズから加入したミッドフィルダー。STVVを経てシュトゥットガルトなどで実績を重ね、欧州トップレベルへ進んだ。
フランクフルトから期限付き移籍で加入。ベルギーでのプレー経験を経て、ドイツを中心とする欧州サッカーで存在感を高めた。
GKとしてSTVVに在籍。若い日本人ゴールキーパーが欧州で経験を積むルートを示した選手の一人だ。
浦和レッズから加入したDF。サイドの守備と攻撃参加を担い、STVVで欧州経験を重ねた。
鹿島アントラーズから加入したFW。2019年から2022年にかけて在籍し、欧州でのプレー経験を積んだ。
このほかにも、シュミット・ダニエル、関根貴大、松原后、伊藤達哉、林大地、原大智、香川真司、岡崎慎司、伊藤涼太郎、山本理仁、藤田譲瑠チマ、小川諒也、小池裕太、中村敬斗、小森飛絢などがSTVVに関わってきた。
歴代選手と2026-27世代の違い歴代の日本人選手には、欧州での実績を求められる選手や、日本代表での経験を持つ選手が多く含まれていた。
一方、2026-27シーズンのメンバーには、石渡ネルソンや新川志音のように、これから欧州で実績を築く若手もいる。
つまり、STVVは完成された選手を獲得するだけでなく、将来性のある選手を欧州に送り出す役割も担っている。
この変化は、単なる日本人選手の人数の増減ではない。選手の獲得方針が、実績のある選手の活用と若手育成の両方に広がっていることを示している。
【なぜ日本人選手が多い?】DMMの経営戦略とベルギーリーグの環境
STVVに日本人選手が多い理由は、偶然の移籍が重なったからではない。クラブの経営体制と欧州サッカー市場の仕組みが関係している。
1. 2017年のDMMグループによる経営権取得2017年11月15日、DMMグループはSTVVの経営権取得を発表した。
発表資料では、ユース世代の育成、有力選手の獲得、DMMのネットワーク活用を掲げ、日本とベルギーを結ぶ人的な国際交流にも言及している。
この経営方針が、日本人選手の継続的な獲得につながる基盤になった。
2. 立石敬之CEOが掲げた欧州挑戦の中継地点2018年にCEOに就任した立石敬之氏は、2025年12月に発表された著書の紹介でも、STVVを「日本選手が欧州に進出するための中継地点」と位置づけている。
冨安健洋、遠藤航、鎌田大地、鈴木彩艶らを欧州の強豪クラブへ送り出してきた実績も、クラブの方針を象徴するものだ。
立石氏は2022年のインタビューでも、当初からの理念について次のように説明している。
日本人選手のステップアップの場になりたいですし、スタッフのステップアップの場でもありたい。
この発言から読み取れるのは、STVVが単に日本人選手を集めるクラブではなく、選手やスタッフのキャリア形成まで含めたプロジェクトを志向していることだ。
3. ベルギーリーグは欧州挑戦の入口になりやすいベルギーリーグは、欧州の主要リーグへ進む選手にとって、実戦経験を積む場の一つとして知られる。
STVVでプレーすることで、選手は欧州の試合環境、フィジカル面の要求、戦術的な判断、異なる文化への適応を経験できる。
また、活躍した選手には、ほかの欧州クラブから関心が寄せられる可能性もある。
立石CEOは2022年のインタビューで、冨安や遠藤の活躍と移籍金収入が、ベルギー国内で日本人選手への評価を高めたと説明している。日本人選手の獲得が、STVVだけでなくベルギーリーグ全体にも広がった背景だ。
4. 日本人選手の特徴がクラブの強化方針と合致同インタビューで立石CEOは、日本人選手の特徴として規律、チームへの献身性、技術力を挙げている。
これは全選手に当てはまる固定的な評価ではないが、チーム戦術に適応し、複数の役割を担える選手を探すクラブにとって、日本人選手が獲得候補になりやすい理由の一つだ。
加えて、スポンサーや日本国内のファンとの接点も、クラブ経営にとって無視できない要素となる。
ただし、日本人選手を獲得すれば必ず成功するわけではない。最終的には実力、競争力、チームとの適合性が問われる。
【プロの結論】2026-27年のSTVVは日本人選手の育成と実戦機会が焦点
2026-27シーズンのSTVVを評価する際、単純に日本人選手が8人いるという数字だけを見るのは不十分だ。
重要なのは、それぞれが異なるキャリア段階にあり、異なる役割を担っている点である。
- 即戦力・経験値: 谷口彰悟、小久保玲央ブライアン
- 守備の強化: 畑大雅、高井幸大
- 中盤の競争力: 石渡ネルソン、荒木遼太郎
- 攻撃の選択肢: 松澤海斗、新川志音
こうした役割分担が機能すれば、STVVは複数の大会を戦ううえで選手層を厚くできる。
一方、選手側にとっては欧州での出場時間を確保することが大きな課題だ。特に若手は、加入しただけでステップアップが実現するわけではない。
STVVの日本人選手に注目するなら何を見るべきか読者が今後の情報を追う際には、次の3点を判断基準にするとよい。
1. 出場時間の推移: 試合数だけでなく、先発出場、途中出場、連続出場の変化を見る。
2. 役割の変化: 同じMFやDFでも、守備的な役割から攻撃的な役割へ変わることがある。
3. 移籍後のキャリア: STVVでの活躍だけでなく、次のクラブや代表でどのような評価を得るかを確認する。
特に2026年11月3日の監督交代は、今後の起用を左右する可能性がある。シーズン序盤の出場時間だけで最終的な評価を決めるのは早い。
【シントトロイデンの日本人選手】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:2026-27シーズンのシントトロイデンには日本人選手が何人いますか?
A1:2026年11月5日時点の公式チーム一覧では8人です。小久保玲央ブライアン、畑大雅、高井幸大、谷口彰悟、石渡ネルソン、松澤海斗、荒木遼太郎、新川志音が所属しています。
Q2:シントトロイデンで最も出場時間が長い日本人選手は誰ですか?
A2:2026年11月1日時点の集計では、小久保玲央ブライアンの1,170分です。続いて畑大雅が830分、石渡ネルソンが815分となっています。
Q3:シントトロイデンに日本人選手が多いのはなぜですか?
A3:2017年にDMMグループが経営権を取得し、日本人選手の欧州挑戦を支援する方針を打ち出したことが大きな理由です。立石敬之CEOのもと、選手の獲得や育成、欧州クラブへのステップアップを継続してきました。
Q4:シントトロイデン出身の有名な日本人選手は誰ですか?
A4:冨安健洋、遠藤航、鎌田大地、鈴木彩艶、鈴木優磨、橋岡大樹、香川真司、岡崎慎司などが代表的です。日本代表や欧州のクラブで活躍した選手も多くいます。
Q5:高井幸大はシントトロイデンに完全移籍したのですか?
A5:いいえ。2026年9月1日にトッテナム・ホットスパーから期限付き移籍で加入しました。完全移籍とは契約形態が異なります。
Q6:シントトロイデンの日本人選手は全員レギュラーですか?
A6:全員が同じ出場機会を得ているわけではありません。11月1日時点の集計では小久保や畑、石渡の出場時間が多い一方、新川や高井は比較的少なく、加入時期やポジションによって差があります。
2026-27シーズンのシントトロイデンには、小久保玲央ブライアン、谷口彰悟、畑大雅、高井幸大、石渡ネルソン、松澤海斗、荒木遼太郎、新川志音という8人の日本人選手が所属している。
ベンフィカやトッテナムといった欧州クラブからの移籍、Jリーグからの完全移籍、経験豊富な選手との再契約など、加入の背景はさまざまだ。
また、歴代の冨安健洋、遠藤航、鎌田大地らの活躍によって、STVVは日本人選手の欧州挑戦を支えるクラブとして認知されてきた。
2026-27シーズンは、若手の石渡や新川がどこまで出場機会を増やせるか、谷口と高井が守備陣でどのような連係を築くか、小久保が日本代表でも存在感を示せるかが見どころとなる。
STVVの価値は、日本人選手の在籍人数だけでは測れない。欧州でどれだけ試合に出場し、どのような実績を残し、次のキャリアにつなげられるか。 その過程こそ、2026-27シーズンに注目すべきポイントだ。